「何で‥巨人を前にして、そんなに陽気でいられるんですか?」
「え?」
「その‥巨人はオレら人類を絶滅寸前まで追い込んだ天敵で‥ハンジさんだって、その脅威を数多く体験してるはずなのに‥」
「そうだよ。私は巨人に仲間を何度も何度も目の前で殺された。調査兵団になった当初は、憎しみを頼りにして巨人と戦ってた。そんなある日、私は気付いた。切断した3m級の生首を蹴っ飛ばした時だった。軽かったんだ。異常に。巨人の体が。」
「え?」
「そもそも、本来ならあの巨体が2本脚で立ち、歩くことなんてことはできないハズなんだ。どの巨人もそう‥切断した腕は、その質量にあるべき重量には到底達していなかった。エレンが巨人になった時も、何も無かった所から巨人の体が現れたと聞く。」
「私は思うんだ。本当は‥私達に見えている物と実在する物の本質は‥全然違うんじゃないかってね。憎しみを糧にして攻勢に出る試みは、もう何十年も試された。私は既存の見方と違う視点から巨人を見てみたいんだ。空回りで終わるかもしれないけど‥ね。でも‥私はやる。」
‥調査兵団に入ってから驚かされてばかりだ。ハンジさんだけじゃない。変わり者だらけ‥。これじゃまるで変人の巣窟。変革を求める人間の集団‥それこそが調査兵団なんだ‥
『進撃の巨人』エレンとハンジの会話です。
私は、人が老害となる時とは、学ぶ事を辞めた時であると感じています。
人間の知能指数や運動能力等は年々上昇し続けるという理論をフリンの法則と呼びます。
賛否ある法則ですが、私は、この法則に同意しています。
現在80歳の人が20歳の時よりも、現在の40歳の人が20歳の時の方が、知能指数・運動能力ともに、高かったのではないでしょうか。
現在40歳の人が20歳の時よりも、現在20歳の人の方が、知能指数・運動能力ともに高いと思います。
これは個人の問題ではなく、人を含めた植物・動物・宇宙等、あらゆる生命が常に進化し続ける為です。
宇宙は、約138億年前に創造されたと仮定されています。
初期の頃は、宇宙には水素やヘリウム等の限られた原子しか存在していませんでした。
そこから、原子同士がぶつかり合い、恒星が生まれ、核融合を繰り返し、新しい原子が生まれてきました。
さらに、原子同士も結合し、水素原子と酸素原子が結合し水が誕生したように、新しい分子が生まれてきたのです。
宇宙の創造は、人の成長や学びと似ています。
人は、自身と異なる価値観や考え方と出会い、ぶつかる事で、新しい価値観や考え方を得ます。
人の成長や学びは、自身と異なる価値観や考え方と、ぶつかる事で生じるのです。
私自身、大学時代に国内外問わず、様々な場所に旅行に出掛けた事で、自身と異なる価値観や考え方と衝突し、成長する事が出来たと感じています。
インドでは死は生の一部である事を学び、ロンドンでは仕事を人生の中心に置かない生き方がある事を学び、アフリカでは与えられたカードの中で戦う事がシンプルな生き方である事を学びました。
自分の考え方が、絶対だと思ったら、成長が止まってしまいます。
年齢関係なく、そのように感じている人がいたら、その人は老害です。
自分の価値観や考え方よりも、もっと素晴らしい価値観や考え方があるかもしれないと探し続ける事で、学び、成長する事が出来るのです。
成功者とは成長を求め続ける、成長者の事を呼びます。