幕末、鳥羽伏見の戦い序盤、薩摩・長州率いる新政府軍は、最新兵器を揃える徳川慶喜率いる旧幕府軍に劣勢でした。
そのため、多数の死傷者がでました。
西郷隆盛の弟も瀕死の状態に陥ります。
そこで、西郷、大久保は、当時世界最先端の医療技術を持つイギリス人医師ウィリアム・ウィリスに医療処置を委ねようとします。
しかし、当時外国人が京都に入ることは禁じられていました。
岩倉具視をはじめ、公家達の強い反対にもあいました。
結果的には、西郷、大久保の懸命の説得に公家達が根負けし、ウィリアム・ウィリスの京都入り、すなわち世界最先端の医療処置が認められました。
ウィリスは当時日本にはなかった麻酔や外科手術により、何人もの薩摩兵士を救います。
鳥羽伏見の戦い、戊辰戦争で日本が得たものは兵器や戦術だけではありませんでした。
世界最先端の医療も、戦争により、受け入れる土壌ができました。
成長する、進歩するということは、価値観を拡げることに他ならないのかもしれません。