戦争はやりながら準備をしていく時代へ

 歴史を振り返ると、第一次世界大戦前後で、戦争のあり様が大きく変化していることに気づきます。

 第一次世界大戦前までは、戦争を始める時の国力、つまり兵器や兵士の数や質により、戦い、勝敗を決していました。

 しかし、第一次世界大戦後は、戦争を始める時の国力だけではなく、戦争を始めてから兵器や兵士の数や質を増産していく、現在進行形の戦いとなりました。

 第一次世界大戦前とは、日本史でいうと日露戦争までです。

 その証拠に、日本は山本の作戦により、真珠湾攻撃でアメリカの兵器や兵士を粉砕しました。

 それにも関わらず、アメリカの兵力は落ちることなく、次々に兵器や兵士が投入され、現在形の戦いしか出来ない日本は劣勢となります。

 これは、アメリカが戦争をしながら、兵器や兵士の数や質を増やしていく現在進行形の戦いをしていたからです。

 ペリー来航以降、日本は国力をつけ、アメリカとの国力の差を埋めてきたように思っていましたが、戦い方という点では国力の差は埋まるどころか、開いていたのかもしれません。

 やりながら準備をしていく。仕事や人生においても、活かすことの出来る発想です。