探し求めるトパーズ

 

 「結局のところ、顔ってそんなに大切なものじゃないのよ。その人が何を考えて、どういう行動をしているのかに比べたら。ふふ、私の好きな言葉よ。でも、人は顔に惑わされるのよね。」

 『宝石商リチャード氏の謎鑑定』リチャード・ラナシンハ・ドヴルピアンの言葉です。

 

 

 11月の誕生石は、トパーズです。

 

 トパーズの名の由来は、諸説あります。

 古代インドで使われていたサンスクリット語で「熱」を意味する「TAPAS(タパス)」を語源とする説、ギリシャ語で「探し求める」を意味する「TOPAZOS(トパゾス)」を語源とする説等があります。

 また、誕生石の由来とされる説の1つに、新しい世界の都「新エルサレム」にある12城塞それぞれの土台を飾っていたのがトパーズであった為である事が『ヨハネ黙示録』に記されています。

 

 これらの名の由来から、トパーズはインドでは「火の石」として崇められ、エジプトでは太陽神ラーの化身であると信じられていました。

 他の地域でも、インペリアルトパーズの特徴である暗闇でも輝く蛍光性から、闇に光をもたらす魔法の石として、特別視され、お守りとしても重宝されてきました。

 ヨーロッパのルネサンス期にも似た言い伝えがあり、トパーズを使えば、魔法の呪文を解く事が出来ると信じられていました。

 

 トパーズの宝石言葉は「希望」「誠実」「友情」です。

 上記の歴史から「悪いものを遠ざける」「治癒力を高める」「真実の友人や愛する人を手に入れる」このような力がある石であると信じられています。

 トパーズを結婚16周年に贈るという文化も、トパーズの上記のような力に寄る部分が大きいのかもしれません。

 私は、トパーズは、大切な子どもに贈るに相応しい宝石であると考えています。