「擦る瞼 満員の電車の中 まるで誰かの 人生のエキストラみたい ただ欲しかったのは 今を生きる理由 イメージしてた未来に どれだけ近づけただろう」
『プルーピリオド』主題歌『EVERBLUE』の一説です。
電車に乗ると、何かを諦めたような顔立ちをしている大人達が、会社に向かっています。
何かを諦める事が大人ではあるものの、どの大人達も体調が悪そうです。
2016年慶応義塾大学で、85歳~110歳の人の血液検査をして、元気に生きる要因が何かを突き止めた実験があります。
そこで、出た答えは、元気な高齢者は、一般の高齢者と比較し、身体の炎症レベルが低かったというものでした。
この実験により、体内の炎症レベルを見れば、老化のスピードが予測出来ると仮説が立てられます。
あなたが転んで、膝を擦りむいたとします。
すると、膝を擦りむいた直後から、ケガをした部分にジクジクと液体が染み出し、軽い痛みとともに、皮膚は赤く腫れあがっていきます。
これが炎症です。
炎症反応は、身体が何らかのダメージを受けた時に生じます。
しかし、現代を生きる人に起きている炎症は、もっとわかりにくい形で生じています。
怪我や風邪等のように、免疫システムや高熱を出すという方法で、一気に対処するのではなく、とろ火でジワジワと全身を煮込むような形で進行しています。
身体を守る為に、免疫システムが激しい戦いを繰り広げるせいで、血管や細胞といった周辺組織にまでダメージが及び、やがで全身の機能が低下していきます。
「何か体調が優れない。」「朝起きるのが辛い。」という背景には、慢性炎症がある事が多いと仮説出来ます。
慢性炎症は、脳の機能にも激しいダメージを与えます。
代表的な例が、うつ病です。
現在日本人の10人に1人がうつ病を発症し、不安障害に至っては症状を経験する人の割合は、4人に1人とも言われています。
うつ病の原因には諸説ありますが、これまで有力とされていたのが、脳の化学物質に注目した説でした。
セロトニンやドーパミンといった脳内ホルモンのバランスが崩れ、精神の不調を引き起こすという考え方です。
現在、数多く処方されている抗うつ薬も、脳内ホルモンの調整を狙いとして処方されています。
少々話が逸れ、批判も大きいと思いますが昨今話題の『ウマ娘』に便乗し『ウツ娘』というゲームを開発したら売れるのではないかと私は考えています。
それぞれのウツ娘に、適切な声掛け等をしていく事で、社会復帰を目指していくゲームです。
適切な声掛けを学ぶ事が出来るとともに、短期的な恋愛ではヤンデレの女性がモテるという科学的な裏付けもある為、ヒットすると思うのですが‥。
話を戻しますが、うつ病に苦しむ人の中には、抗うつ薬が効かないケースがよく見受けられます。
ミシガン大学の研究によれば、セロトニンが少ない人でも精神が安定している人は多く、反対に激しいうつ病なのにセロトニンが多い人も一定数確認されています。
元々、うつ病でセロトニンやドーパミンが少ない人は、全体の4分の1にも満たず、脳内ホルモン仮説では説明がつきないのです。
その対案として、現在考えられているのが炎症です。
人体が何らかのダメージを受けてサイトカインという炎症性の物質が分泌され、脳の機能に影響を与えるという考え方です。
今後の血液検査や人間ドッグ等では、炎症の数値を見ていく事が、老化の予測を図る事と、精神状態の予測を図る事にも、有効になると思われます。