「春は夜桜。夏には星。秋には満月。冬には雪。それで十分酒は美味い。それでも不味いんなら、それは自分自身の何かが病んでいる証拠だ。」
『るろうに剣心』比古清十郎の言葉です。
3月6日~3月20日までを二十四節季においては、啓蟄と呼びます。
麗らかな春の陽気に誘われて、冬ごもりをしていた虫(蟄)達が目覚め、地中から出てきて(啓)、活動を始めます。
私達人も、体感的にも春を感じられる季節です。
しかし、朝夕はまだまだ冷える日が続く為、気温差から心身ともに負担が掛かる季節でもあります。
さらに、この季節には、花粉症に悩まされる人も多いです。
不調を和らげる為には、身体に陰と血(潤い・水分・血液)を補い、肝の働きを助ける養生をする事が効果的です。
啓蟄の旬のものには、①うずらの卵②ほうれん草③黒ごま等があります。
①うずらの卵は、五臓全てを補い、血と気をチャージする、スーパー食材です。
アンチエイジングにも効果的で、その栄養価は、鶏卵よりも優れています。
また、うずらの卵は鶏卵よりもアレルギーが出にくく、ヨーロッパでは、アレルギーの症状を緩和する薬としても扱われていました。
②ほうれん草は、血を増やす捕食食材です。
内臓の働きを助け、血の巡りをスムーズにしてくれます。
赤い根の部分は、潤いを補い、便通を良くしてくれる力があります。
③黒ごまは、補血作用があり、身体に潤いを与えてくれます。
黒ごまの50%を占める脂質には、人の体内では合成出来ないリノール酸・オレイン酸等の良質な必須脂肪酸が多く含まれています。
また、セサミンが豊富で抗酸化作用が強い為、老化防止や肝機能の改善、悪玉コレステロールを低下させる等の効果も期待出来ます。
啓蟄の季節。
私達も、冬に蓄えてきた知識や経験等を、活動に変えていく時期です。
旬の物を食べ、心身ともに充実させ、これから訪れる春に満開の花を咲かせましょう。