「春は夜桜。夏には星。秋には満月。冬には雪。それで十分酒は美味い。それでも不味いんなら、それは自分自身の何かが病んでいる証拠だ。」
『るろうに剣心』比古清十郎の言葉です。
1月20日~2月3日までを、二十四節季において、大寒と呼びます。
大寒は、1年で最も厳しい時期です。
冬の最後の節季で、春に向かっているものの、体感的には寒さのピークを感じます。
寒さのピークを迎える時期の為、心を身体もこわばってしまい、血や気の流れも良くない状態になってしまいます。
中医学では、人間の上半身を「陽」下半身を「陰」と捉えます。
季節でいうと、秋冬は「陽」となります。
つまり、冬であるこの時期は「陰」である下半身が特に冷えやすくなります。
ちなみに、春夏は「陽」の為「陽」である上半身に熱がこもりやすくなります。
冬は、五行の「水」の季節であり、五臓の「腎」の季節でもあります。
その為、水による冷え、特に腎臓の管轄である足腰の冷えに注意が必要となります。
冷えから血の巡りが悪くなり、肩こり・首こり・足腰等の痛みに悩まされる人が多い時期です。
足腰の冷えから、下痢や膀胱炎になる人もいます。
膀胱炎自体は、細菌感染による病気ですが、冷えにより免疫力が落ち、菌を殺す力も低下する為、かかりやすくなってしまう事もあります。
加えて、冷えにより冬にいたわるべき腎臓が弱まる為、これまで頑張れていた事が、頑張れなくなってしまう傾向があります。
心の面では、継続した寒さもあいまって、内向的になり、塞ぎがちになりやすくなります。
お勧めなのは、朝、太陽の光を浴びる事です。
出来れば、朝、太陽の光を浴びながら、ウォーキングやランニング等の軽い運動をする事がお勧めです。
朝、太陽の光を浴びる事で「セロトニン」という脳内の神経伝達物質が活性化されます。
「セロトニン」は、心の安定・癒し・安らぎ等をもたらす幸福物質です。
さらに、ドーパミンやノルアドレナリン等を調整し、気分や感情を安定させてくれます。
ストレスに対する緩和作用もあり「セロトニン」が十分に出ていれば、多少のストレスで動じる事も少なります。
「セロトニン」を上手く活性化させながら、1年で最も厳しい時期を、一緒に乗り越えていきましょう。