「春は夜桜。夏には星。秋には満月。冬には雪。それで十分酒は美味い。それでも不味いんなら、それは自分自身の何かが病んでいる証拠だ。」
『るろうに剣心』比古清十郎の言葉です。
二十四節季において、4月5日~4月19日までを「清明(せいめい)」と呼びます。
「清明」は、清々しい春の風が吹き、天地が明るい空気に満ちて、草花が一斉に芽吹く時とされていますが、ここ数日の天気は雨が続いています。
今週から咲き始めた桜も「花雨(かう)」の如く、桜の花に雨が降りかかり、桜の花が雨のように散ってしまうのではないかと、どこか名残惜しい気持ちになってしまいます。
「清明」の旬の食材は①新玉ねぎ②パクチー③初鰹(はつがつお)です。
①新玉ねぎは、3月~4月頃に収穫される早取り玉ねぎの事を言います。
通常の玉ねぎは収穫してから1カ月程乾燥させるのに対し、新玉ねぎは収穫後すぐに出荷される為、皮が薄くて水分が多く、辛みが少ないのが特徴です。
玉ねぎを切った時のツンとした香りや辛みの元となる成分である「硫化アリル」には、血液の凝固を防ぎ、血液をサラサラにしてくれる効果があります。
②地中海沿岸で生まれた辛味野菜のパクチーは、ここ数年で日本でも馴染みの野菜となりました。
パクチーには、50gで1日の目約摂取量をクリアする程、多くの「βカロテン」が含まれています。
「βカロテン」は体内で「ビタミンA」に変換される栄養素の為、皮膚や粘膜の健康維持、つまり、お肌の老化防止に役立ちます。
③鰹には、旬が2度あります。
1度目が4月~5月にピークを迎える「初鰹」2度目が8月~9月にピークを迎える「戻鰹」です。
鰹は、魚の中でも特に「高タンパク」であり、人が体内で生成する事が出来ない為、食物により摂取しなければならない「必須アミノ酸」の9種類全てが含まれています。
食事が、美味しくなる重要な要素は、2つです。
1つは、空腹である事。
もう1つは、旬の食材を味わう事。
旬の食材を味わい、心と身体に栄養を補給して、今日も人生を乗り切っていきましょう。