「春は夜桜。夏には星。秋には満月。冬には雪。それで十分酒は美味い。それでも不味いんなら、それは自分自身の何かが病んでいる証拠だ。」
『るろうに剣心』比古清十郎の言葉です。

二十四節季において、4月20日~5月5日までを「穀雨(こくう)」と呼びます。
柔らかな春雨が田畑を潤し「恵みの雨」となる頃を指す「穀雨」は、春の終わりを告げる節季となります。
田植えや種蒔きの準備が始まるとともに、ゴールデンウィークや「春の土用(4月18日~5月5日頃、立夏の前日までの18日間)」茶摘みの歌でお馴染みの「八十八夜(立春から88日目)」も「穀雨」の時期に行われます。
「行く春や 鳥啼き魚の 目は涙」
松尾芭蕉の俳句の通り「行く春(ゆくはる)」=すぎ去りゆく春を強く感じ、イベントの多さも重なり、時の流れの速さを感じるのも「穀雨」の特徴です。
「雨が百種の穀物を生じさせる時期」を意味する「穀雨」の旬の食材は①新ごぼう②新玉ねぎ③タケノコです。
①ごぼうは、一見泥にまみれた木の根っこのようであり、ごぼうを食料として食べるのは、日本人だけです。
煮物・炒め物・汁物等、どのような料理にも適しているごぼうを日本人以外の人が食べないのは、非常に勿体ないと感じてしまいます。
ごぼうは「食物繊維」が非常に多く含まれており、水に溶ける「水溶性食物繊維」と水に溶けない「不溶性食物繊維」のバランスが取れている為「腸の運動」を活発にし便秘を予防するとともに、腹持ちをよくする事で肥満の予防にも繋がります。
②3~5月に旬を迎える新玉ねぎ。
新玉ねぎは「吐き気」「胃の不快感」等を改善し「血液の循環」を良くする効果があります。
この時期に生じやすい「頭痛」「肩こり」等を緩和してくれる作用も期待出来る食材です。
③独特の香りとシャキシャキした食感が、特徴のたけのこ。
意外ですが、たけのこには、肉や魚同様「タンパク質」が含まれています。
「タンパク質」の代表格である肉や魚程は多く含まれていませんが、100gあたり3,6gの「タンパク質」が含まれている為、ダイエットをしながら「タンパク質」を摂取したい方にお勧めの食材になります。
「穀雨」は、1年を通じて、最も「新緑」の美しい時期です。
みずみずしい「新緑」のシャワーを浴びに、公園や森林等、木に囲まれた場所に足を運んでみてはいかがでしょうか?
最も簡単な「ストレス解消法」を教えます。
それは、自然の風景を観る事。若しくは自然の中を散策する事です。
食事が美味しくなる重要な要素は、2つです。
1つは、空腹である事。
もう1つは、旬の食材を味わう事。
旬の食材を味わい、心と身体に栄養を補給して、今日も人生を乗り切っていきましょう。