春は夜桜。夏には星。秋には満月。冬には雪。それで十分酒は美味い。それでも不味いんなら、それは自分自身の何かが病んでいる証拠だ28

 

 「春は夜桜。夏には星。秋には満月。冬には雪。それで十分酒は美味い。それでも不味いんなら、それは自分自身の何かが病んでいる証拠だ。」

 『るろうに剣心』比古清十郎の言葉です。

 

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 二十四節季において、8月8日~8月22日までを「立秋(立秋)」と呼びます。

 厳しい暑さが続きますが、暦の上では、早くも秋が始まっています。

 その為「立秋」からの暑さは「残暑」と言います。

 

 急に激しく降ったり、弱まったりする雨である「叢雨(むらさめ)」。

 新緑の草木を潤す雨である「翠雨(すいう)」。

 昨今の急激な天候の変化には悩まされますが、雨の古語にあてらうと、急な雨にも色を感じる事が出来るから、不思議です。

 

 ひぐらしが鳴き、お盆飾りのホオズキが花屋に並ぶ時期。

 まだまだ「残暑」は続きますが、来る秋の乾燥が始まる時期でもあります。

 身体、そして、心の乾燥を予防する為にも「立秋」から「秋の養生」を始めていきましょう。

 

 

 「立秋」の旬の食材は①桃②無花果(いちじく)③枝豆です。

 

 ①お盆のお供え物の定番果実である桃は、7月~8月に旬を迎えます。

 桃は、中国が原産であり、その栄養価の高さから「仙果」とも呼ばれています。

 その歴史は古く、日本においても、縄文時代から桃が食べられていたとされています。

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 「カリウム」「ペクチン」「クエン酸」等、桃には、多くの栄養が含まれています。

 「カリウム」は筋肉の働きを維持してくれ、「ペクチン」は腸内環境を整え、「クエン酸」は疲労回復を助けてくれます。

 天下無敵の桃を食べ、心も身体も、天下無敵にしていきましょう。

 

 

 ②無花果は、品のある味わいと柔らかな果実が特徴の果物です。

 無花果には「水溶性食物繊維」である「ペクチン」が豊富に含まれています。

 「ペクチン」は、血糖値の急激な上昇を抑えたり、腸内環境を綺麗に保つ働きがあります。

 

 無花果の原産地は、アラビア半島の南部で、6,000年以上も前から、食べられていたとされています。

 『旧約聖書』では、アダムとイブが身体を隠す為の腰ミノとして、無花果の葉を使ったとされています。

 一説では、アダムとイブが食べた禁断の果実は、りんごではなく、無花果であったという説もあります。

 

 

 ③春頃から店頭に並ぶ枝豆ですが、旬は「立秋」を過ぎた頃です。

 塩で茹でて食べるのが定番ですが、茹でた豆をペースト状にして、砂糖を混ぜた「ずんだ」も絶品です。

 

 仙台の定番土産である「ずんだ餅」。

 仙台では、勿論「ずんだ餅」が定番ですが、夏の新たな商品として「ずんだシェイク」がよく売られていました。

 

 「ずんだ餅」の由来には、甚太という農夫が創作した説、伊達政宗が陣太刀の柄で枝豆を砕いた説、豆を打つ音を表した説等、諸説あります。

 幕末の仙台の農家の記録からは、お盆の日に「ずんだ餅」を用意したというものが残っています。

 8月15日にお帰りになる御先祖様に、一番上等な餅を持たせるという文化が、仙台にはあったようです。

 

 

 

 食事が、美味しくなる重要な要素は、2つです。

 1つは、空腹である事。

 もう1つは、旬の食材を味わう事。

 

 旬の食材を味わい、心と身体に栄養を補給して、今日も人生を乗り切っていきましょう。