春は夜桜。夏には星。秋には満月。冬には雪。それで十分酒は美味い。それでも不味いんなら、それは自分自身の何かが病んでいる証拠だ37

 

 

 「春は夜桜。夏には星。秋には満月。冬には雪。それで十分酒は美味い。それでも不味いんなら、それは自分自身の何かが病んでいる証拠だ。」

 『るろうに剣心』比古清十郎の言葉です。

 

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 二十四節季において、1月6日~1月19日までを「小寒(しょうかん)」と呼びます。

 

 「小寒」は、新年が明けて、最初の節季です。

 「小寒」の「寒の入り」から「立春」の「寒の明け」までの期間の事を「寒の内」または「寒中」と呼びます。

 

 

  ☆1月7日:七草粥を食べる「人日(じんじつ)の節句」

  ★1月11日:鏡をおろして食べる「鏡開き」

 

 上記のイベントからも「小寒」は、年末年始で疲れた胃腸を労わる為にも、小食を心掛けて、胃腸と心を休ませてあげたい時期である事が伝わります。

 

 

  ☆セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロ

 

 「春の七草」です。

 セリ、ナズナ等『よふかしの歌』を思い出してしまいます。

 

  ☆ゴギョウ→ハハコグサ

  ★ハコベラ→ハコベ

  ☆ホトケノザ→タビラコ

  ★スズナ→カブ

  ☆スズシロ→ダイコン

 

 上記の七草を入れた粥が「七草粥」ですが、現代においては、上記の7種の七草に限らず、7種類あれば良いとされています。

 

 

 「七草粥」の歴史は、中国の風習が日本に伝わり、日本の風習と合わさり、誕生したとされています。

 

 中国では、唐の時代に1月7日の「人日の節句」に、七種類の野菜を入れた汁物を食べる風習がありました。
 
 この汁物は「七種菜羹(しちしゅさいこう)」と呼ばれ、無病息災を願うために食べられていました。

 
  ♦唐の時代→日本においては平安時代
 
 
 
 
 一方、日本には昔から、年の始めに、雪の間から出てきた若菜を摘んで食べる「若菜摘み」という風習がありました。
 
 「若菜摘み」には、植物の生命力を頂くという意味が込められています。
 
 
  …君がため 春の野に出でて 若菜つむ わが衣手に 雪は降りつつ…
 (あなたに差し上げるため春の野に出て若菜を摘む私の袖に、雪が舞い落ちています)
 
 
 『百人一首』の一首です。
 
 
  
 
 「七種菜羹」「若菜摘み」の2つの風習が合わさって「七草粥の風習」が誕生したとされています。

 
 
 
 また、平安時代、宇多天皇が、初めて七種の若菜を入れた粥を神に供えて無病息災を祈念したという説もあります。
 
 江戸時代には、これが儀式化し、若菜節・七草節・人日などといわれ、五節句の一つに数えられて一般の人々にも普及しました。

 
 
 
 
 
 1月11日は「鏡開き」です。
 
 
  ☆鏡→平和・円満
  
  ★開き→末広がり
 
 
 年神様にお供えした鏡餅を下げ、雑煮・汁粉等に入れて、食べるという風習です。
 
 神聖な鏡餅は、刃物を使わず、木槌(きづち)等で、叩き割るのが習わしでした。
 
 
 
 古代の日本人は、言葉には魂が宿り、その霊力で、言葉に表した事が現実のものになると信じていました。
 
 その為、縁起の悪い言葉を避け、縁起の悪い言葉を、別の言葉に置き換えるという習慣を、何世代にも渡り、受け継いできました。
 
 その受け継がれた習慣の1つから「鏡割り」等とは言わず「鏡開き」という言葉を用いてきたのです。
 
 
 
 
 「鏡開き」の歴史は、戦国時代にまで遡ります。
 
 武士が出陣の際に、味方の気持ちを鼓舞しようと、振舞酒として酒樽を割ったことから来ていると言われています。
 
 清酒の樽の蓋(ふた)を、古より、丸くて平らな形から「鏡」と呼んでいました。
 
 この事から、 樽のふたを割って、酒をみんなで飲み交わすことを「鏡開き」と呼んでいます。
 
 
 
  ☆結婚式の時、和装に着替えて鏡開き
  
  ★野球や相撲において優勝したチームが行う鏡開き
 
 
 「鏡開き」には、鏡を開く事により、運を開くという意味が込められており、新年に行うには、ぴったりです。
 
 
 
 
 「鏡の中に君を助ける答えはない。」
 
 『ジャンケットバンク』真経津の言葉です。
 
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 鏡に写る自分を見つめているだけでは、そこに答え等、ありません。

 答えは、鏡に写る自分の外にあります。

 

 『ジャンケットバンク』好きであれば「鏡開き」には、違った意味があると感じる事でしょう。