後の時代に生きる人達は、先の時代に起きた出来事に理由をつけたがります。
理由は、そのほうが語りやすいからです。
たとえば、関ケ原の戦いにて徳川家康は、上杉征伐に出た時、石田三成の蜂起を予想したように語られています。
これは本当でしょうか?私は、事実ではないように思います。
歴史とはその時その時の出来事に対応した結果の積み重ねです。
あらかじめ、予想したのではなく、三成が発起したことに対し、「さてどうするか。」と対応したことが史実なのではないでしょうか。
では、歴史に名を残す人物は運が良かっただけでしょうか。これも違うように思います。
家康は、先の三成のような偶発的な出来事に対応する力を持っています。
それぞれ個人を振り返ってみても同じではないでしょうか。あなたがそこにいるのは、あらかじめ予想したからではなく、偶然の出来事に対し対応した積み重ねの結果のはずです。