「私を滅ぼすに至らない全てのことが、私を強くする」
ニーチェの言葉です。
苦労をわざわざする必要はありませんが、あなたが成長したタイミングは苦労した場面と相関していることが多いです。
わかりやすい例は、運動でしょうか。
運動とは、身体や精神に負荷を掛ける行為、いわば毒です。しかし、運動をすることが、身体だけではなく、脳にも良い影響を与えることは周知の事実です。
たとえば、1日15分のエクササイズをするだけで、心疾患で死亡する確率を45%、全ての死亡率を30%も減らす効果があります。
また、現在コロナウイルスのワクチンが話題になっていますが、ワクチンのメカニズムも身体に少々の毒を与えるものです。
端的に表現すれば「強い病気を引き起こすものから、人工的に弱い病気を作り出す」これがワクチンです。
さらに、食事にも少々の毒が含まれており、これが私達の眠っている若返りを刺激します。
ほとんどの植物に存在する苦味や色素であるポリフェノールは、血圧低下や動脈硬化予防、美容、アレルギーの改善等、多くの効果があります。
しかし、その本質は毒です。塾していない柿が鳥の襲撃を避けられるのもタンニンというポリフェノールの効果であり、緑茶のカテキンは害虫の消化をブロックします。
私達の身体に少々の毒が必要な理由は、それが体内の炎症抑制システムに働きかける為です。
怪我や疾病等を負った時に、身体を正常な状態に引き戻すシステムが炎症抑制システムです。
つまり、炎症がなければ、私達の身体も脳も、上手く回復することが出来ません。
ポリフェノールの話に戻れば、ポリフェノールが体内で少量の毒として働き、体内に軽度の炎症を引き起こします。炎症に反応して人体の抑制システムが起動し、肉体のダメージを修復します。ダメージ修復のプロセスで、さらに肉体が若返ります。これが、少々の毒であるポリフェノールの効果です。
ポリフェノールが身体に小さなダメージを与えることで、人が生まれながらに持っている心身の若返りシステムが働き出します。
私達が、心身ともに成長する為には、栄養とともに、少々の毒が必要です。