昨日大河ドラマ『青天を衝け』にて、青年、渋沢栄一が初めて禄、現在でいう給料を貰っていました。
あまり知られていませんでしたが、渋沢が若き日に徳川慶喜に仕えていたことに驚いた人も多いのではないでしょうか。
農家の生まれである渋沢は、給料をもらったことがなく、この時代の多くの人の所属階級である農民は、給料等の仕組みの外で生きていたということを改めて実感しました。
渋沢ですが、渋沢の住まいがあった飛鳥山公園は仕事でよく通る場所な上に、私の祖父と同じ名である「栄一」と呼ばれる姿を見る度に、笑みが零れてしまいます。
さて、江戸時代の通貨である両ですが、1両は、現在の価値にすると13万円程です。
大工の日当は、現在の価値にする1万2,000円です。年収に換算すると、343万円程になります。
四畳半2間の住まいは、家賃が1月21,000円です。
お米に掛かる費用はやや高く1月21,000円であり、調味料代や光熱費に掛かる費用が年間151万円と高くなっています。
これは、現在のように電気やエアコン、ストーブ等がないことを考えると、理解することが出来ます。
江戸時代に普及した蕎麦は、1杯520円で、豆腐は1丁390円でした。
このように考えると、現在の価値と異なることは多々あれど、江戸時代の庶民の暮らしも現代の庶民の暮らし同様、裕福とはいえないことが理解出来ると同時に、思った以上に大工等でも、収入を得ていたことも理解することが出来ます。
また、江戸時代の娯楽の1つである歌舞伎では、人気者を千両役者と呼び、この言葉は現代でも通じます。
千両役者とは、文字通り年俸1,000両を得ていた役者のことで、現在のお金に換算すると、1億3,000万円です。
現在の1億円プレイヤーと呼ばれるスポーツ選手と同様の給料を得ていたようです。
時代劇等では、大きすぎる借金や贅沢し放題の役人等が描かれることが多いですが、きちんと調べると江戸時代の通貨価値は、真っ当であることを理解することが出来ます。