海に生きるオオカミ

 「この環境に合わせろ。」という言葉を聞くことがあります。  私はこの言葉には反対です。  その場が自分に合わないと判断したら、環境を変えるか、自分で環境を構築するかのどちらかの選択をすればいいと思います。  しかし、自然の摂理を考えるのであれば、上記の言葉は正しい部分を含んでいます。  カナダ西海岸に海に生きるオオカミがいます。  多くのオオカミが森で生きるのに対し、海で生きることを選択したオオカミです。  そのオオカミの群れは、海に生息するアザラシやカワウソが狩りの対象となります。  そのために、海を泳ぎます。  13キロもの距離を泳いだという記録も残っています。  10数年前より、その場で生きることを選択したオオカミの群れはその環境に合わせ、泳ぎを覚え、狩りの対象をシカからアザラシやカワウソに変えました。  オオカミは、環境を変えるわけでも、構築するわけでもなく、その環境に自分達の生活を合わせていきました。  そのオオカミの姿は美しく、魅せられます。  環境という言葉を聞いた時、人間以外の視点を持つことで視野が拡がるような気がします。