無敵のダイヤモンド2

 

 「正しくあろうとする人間は、孤独です。誰しもが、同じ道を歩けるわけではありません。眩し過ぎるのは、時々疎ましくなります。」

 「それでも、あなたは間違っていない。あなたの正しさの根底にあるのは、己の道を押し通そうとする頑迷さではなく、暗闇の中でも他者に優しくあろうとする気高さだからです。私はそういう在り方を尊いと思います。」

 『宝石商リチャード氏の謎鑑定』リチャードの言葉です。

 

 

 4月の誕生石は、ダイヤモンドです。

 ダイヤモンドの名の由来は「制服されざるもの、何よりも強い」を意味するadamazein又はadamasのaが取れて、daiamondになったと伝えられています。

 

 強いパワーを持つダイヤモンドは、古くは女性ではなく、男性がお守りとして身に着けていました。

 最も硬い石というダイヤモンドの特徴から、どんな困難に直面しても屈しない・不屈の石という意味を込めて「正義のもとに勝利をもたらす石」と考えられていました。

 

 その後、技術が発達し、加工が可能となったダイヤモンドは女性からも愛されるようになり、ブライダルジュエリーの代表として身に着けられています。

 「何よりも強い石」「永遠の愛」

 一見相反するように見えるダイヤモンドの宝石言葉は、実は表裏一体のものです。

 

 パートナーと週1回デートをする間柄であれば、その人の良い一面だけに目を向ける事が出来ます。

 しかし、毎日生活を共にするようになると、その人の良い一面だけを見ていられなくなります。

 それでも、その人の良い一面を見つめ、嫌な一面とも向き合いながら、共に人生を重ねていく事は、どんな戦いよりも強さが求められます。

 

 そして、その戦いは、今日も続いていきます。

 あなたの行動で世界が平和になる事も、悪が世界からなくなる事も、後世に語り継がれる事もないでしょう。

 それでも、パートナーや家族と、毎日人生を積み重ねていく事は、どんなヒーローの戦いよりも、強さが求められます。