「あの、そもそもなんで僕は狙われているんですか?」
「造体禁忌魔法を知っているか?6人の血の繋がった者の心臓から不老不死の心臓を造る闇魔法だ。そこでお父様は6人の子供をもうけた。心臓を育てる器としてな‥つまり、貴様はお父様が創り出した人間。お父様の完全な体を造るために造られたパーツに過ぎない。」
‥ガーン‥
「喜べ。誉れ高きことだぞ。神に最も近い生命の一部となれるのだ。」
「‥え?つまり良い筋肉をつくるためにタンパク質が必要的な‥?そういう存在なんですね僕は‥」
「‥。」
「えーおもた‥。おもたいな、なかなか‥僕の人生‥とりあえず一回寝ます‥」
『マッシュルMASHLE』マッシュとセル・ウォーの会話です。
私は、高校生や大学生の頃の自分に一言声を掛けられるのであれば「もっと寝ろ。」と声を掛けたいです。
睡眠負債という言葉があります。
これは睡眠が足りない時間を借金に例えた表現で、毎日の寝不足が少しずつ溜まっていくと、やがて返せなくなった借金のように債務超過に陥るというものです。
睡眠負債が表現する債務超過とは、様々な疾患に患う事を指します。
睡眠負債が怖いのは、本人も気付かぬうちに、じわじわと借金が増えていく事です。
たとえば、1日30分の寝不足が続いた場合、最初のうちは借金の借入額が少ない為気が楽ですが、放っておくと借金を返済できなくなり、家計が破綻してしまいます。
睡眠負債では、心疾患や鬱病等の症状が出た時には、手遅れとなっている事が多いです。
睡眠負債により心疾患や鬱病等を発症するのは、睡眠に日中のストレスを回復させる働きがあるからです。
私達が眠りにつくと、脳は45~60分以内に完全休憩の状態に入り、骨と筋肉の成長や免疫システムの強化等の作業を開始します。
さらに、1~2時間経過すると、レム睡眠に切り替わり、今度は大脳が活動をスタートさせます。
日中の嫌な体験や記憶が呼び起され、全ての情報を処理していきます。
一晩寝れば前日の嫌な事を忘れやすいのは、睡眠が記憶を整理しているからなのです。
しかし、長期にわたって睡眠負債が続くと、脳と身体が受けたダメージを修復する時間はなくなります。
処理されずに残った疲労やストレスは少しずつ身体と脳を壊していき、最終的には手のつけられない疾患にまで至ってしまいます。
睡眠不足が常態化している時は、環境を変えるべきです。
子育て等致し方ない場面もありますが、仕事等の影響で睡眠不足が常態化しているのであれば、仕事を変えるか、住む場所を会社の近くに変えるか等、環境を変える事が必要かもしれません。
人生は、長期戦です。
睡眠を味方につけない事には、長期戦の人生を乗り切る事は出来ません。