勉強や仕事が出来ない人は、自分がどれだけ無能なのかという点で、二重の問題を抱えていると表現することが出来ます。
自身の能力の低さを課題として認識し、アプローチを重ねていけば成長出来ますが、無能な人は得てして自分に能力がないことにさえ気づいていないことが多いです。
コーネル大学において、45点満点の試験において、どれ位の点数が取れると思うかを見積ってもらうという実験が行われました。
成績上位25%は、試験を受ける前にほぼ正確に自分の点数の予想が出来ていました。
上位25%の学生は、45点満点で40点以上の点数好成績を収めましたが、これは自身が立てた予想とほぼ同じでした。
これに対し、成績下位25%は、33点から34点程の予想を立てましたが、実際には25点程の点数でした。
大抵の人は、自身の能力や知識を課題に見積もる傾向がありますが、能力が低い人は、この傾向がさらに強くなります。
不思議なもので、能力が高い人程、謙虚であることが多いです。
「自分は、まだまだ足りない。」と感じるからこそ、さらに能力を高めることが出来るという好循環に入り、さらに能力が高くなるという結果になるようです。
Googleが入社試験において重視していることに、知的謙遜があります。
知的謙遜とは、自分がどれだけ知らないかを知っているかということです。
「知るを知るとなし、知らざるを知らずとなす、これを知るなし。」
『論語』においても、同様の言葉が挙げられています。
知的謙遜を持つことで、可能性が拡がります。