「私が学んだのは、人は、他人が言った事を忘れるし、他人のした事も忘れるけど、その人にどういう気分にさせられたかは決して忘れない、という事だった。」
マヤ・アンジェロウの言葉です。
「幸せとは何ですか?」
あなたは、この質問に、どのように答えますか?
私は「不快ではない事。」と答えます。
不快ではない事とは、無礼な人と関わらない事を意味します。
無礼な人と、同じ時間を共有したくないから、起業をする。
一切の建前を排除するのであれば、起業する意味は、上記の言葉に凝縮されます。
無礼な態度をとる人が近くにいると、あなたの健康に大きな悪影響を及ぼす事が、最新の研究により、次々と明らかになってきています。
テルアビブ大学のアリー・シロムは、様々な職業の820人を20年に渡り追跡調査しました。
その間、シロムは、被験者となった人達に、職場の環境はどうか?・上司の態度は?・同僚は友好的か?等の同じ質問を繰り返し、同時に全員の健康状態の変化をチェックし続けました。
結果は、仕事の負荷・与えられている権限・裁量の大きさ等は、直接、寿命の長さには影響していませんでした。
重要だったのは、一緒に働く人達の態度が協力的・友好的であったかどうかでした。
つまり、職場に無礼な態度な人がいない(現実的には難しい為)、無礼な態度を取る人が少なく、ある程度職場の人と友好的な関係を築けている事が、寿命の長さに比例したのです。
これは、経営者や国にとっても、大きな問題です。
アメリカ心理学会の試算によれば、職場のストレスによって、アメリカ経済に掛かるコストは、1年に5,000億ドルにまでなるとされ、職場で発生する事故の60~80%がストレスが原因で、アメリカ人の通院の80%がストレスに関係しているとされています。
また、アメリカ国立労働安全衛生研究所の報告によると、日々ストレスを感じながら仕事をしている労働者は、そうではない労働者と比較し、医療に掛かるコストが46%高いとされています。
ストレスの殆どの原因は、人間関係です。
その人間関係の問題には、無礼な人の存在があります。
無礼な人が害となるのは、医療費が高くなり、病欠が増えるだけではありません。
職場で誰かから無礼な態度を取られると、人は下記のような行動を起こします。
48%の人が、仕事に掛ける労力を意図的に減らす
38%の人が、仕事の質を意図的に下げる
80%の人が、無礼な態度を気に病んでしまい、仕事に使う時間を奪われる
無礼な人のせいで、会社が利益や社員を失っても、その多くは目に見えず、誰にも気づかれない可能性が高いです。
あなたも、心当たりがあるのではないでしょうか?
あからさまに礼儀正しくする必要はありません。
勿論、八方美人になる必要もありません。
しかし、無礼な人にだけはならないで下さい。
その無礼な態度は、100%ブーメランとなって、あなた、若しくはあなたの大切な人に返ってきます。
そして、無礼な人には、近づかないようにしましょう。