「オマエは強いから人を助けろ。手の届く範囲でいい。救える奴は救っとけ。迷っても、感謝されなくても、とにかく助けてやれ。オマエは大勢に囲まれて死ね。俺みたいにはなるなよ。」
『呪術廻戦』虎杖の祖父の遺言です。
良い言葉である事は間違いないのですが、この良い言葉が呪いにも捉える事が出来る事が『呪術廻戦』の魅力です。
『呪術廻戦』虎杖『東京リベンジャーズ』マイキー『彼女お借りします』水原等、最近の漫画・アニメには、祖父若しくは祖母に育てられてきたキャラクターが多いです。
『ハイキュー』においても、影山と西谷は祖父の言動が彼らの思考や習慣に大きく影響し、北さんは祖母の言動が大きく影響しています。
昭和の漫画・アニメは『巨人の星』『ドラゴンボール』を始め、親、特に父親の言動が子ども、特に息子の思考や習慣に大きく影響していました。
否『エヴァンゲリオン』を始めとする平成の初めの頃の漫画・アニメにも同様の事が言えるかもしれません。
時代の変化か、現代の漫画・アニメでは、所謂熱血漢のような親は存在せず、祖父母という少し離れた存在が、強制するわけではなく伝えてきた言動が、彼ら彼女らを形作っています。
祖父の葬式において、流された祖父の若き日の写真が私にそっくりである事に驚きました。
親から子へ受け継がれる遺伝子は、染色体に存在します。
父親の精子が持つ23本の染色体と、母親の卵が持つ23本の染色体が、受精により合わさり、46本の染色体になります。
子の染色体を100%とすれば、そのうちの50%は父親及び母親と共通です。
さらに、父親母親も両親、子からすると祖父母の染色体を受け継いでいる為、子の染色体の25%は祖父母の染色体と同様という事になります。
隔世遺伝等と呼ばれる事がありますが、祖父母の染色体が各4%ずつ孫に受け継がれているのです。
4%という数字を少ないとみるか、多いとみるかは解釈が分かれますが、祖父母の染色体は確実に孫に受け継がれています。
これからの時代は、親の影響はもちろん、祖父母が孫に与える影響がより大きくなるのではないかと感じています。