私の中のEURO5

 スイスVSフランス、フランス圧倒的優位という下馬評の中、スイスがPK戦を制し、勝利しました。

 時に気持ちが、戦術や選手の能力を上回ることがあるのが、フットボールの奥深いところです。

 ただ、ここだけを取り上げて根性論に勘違いしてほしくない気持ちがあります。

 仮に、現時点でのスイスとフランスが10回戦ったとして、9回はフランスが勝利すると思います。

 フランスは、今回のEUROでも、相手がどの国でも、内容では相手を上回っていました。ただ、監督であるデシャンが過信し過ぎずに、チームメンバーを選出したり、戦術を組み立てたことが逆に裏目に出た印象があります。どの試合でも、主導権を握ることが出来る前提であれば、テオエルナンデスを選出しても良かったのではと感じますし、引いた相手を崩すのであればラカゼットも選出した方が良かったのではと感じます。

 選手や監督であれば、10回試合をして9回勝利出来るチームを目指すべきであり、それには再現性が必要で、再現性とは戦術やこの形であれば相手を上回ることが出来る技術やコンビネーションのことをいいます。

 チャンピオンズリーグ決勝のチェルシーVSシティ同様、チームの総合力で劣っていても、一発勝負であれば、その1回を今日にする為に努力をすれば、総合力で劣っていても、勝利することが出来ます。

 これは、仕事や人生にも役立つことが出来ます。

 自分が9回勝利する方なのか、1回の勝利を目指す方なのか、冷静に見極める必要があります。

 見極めたら、勝利する可能性を上げるようにレベル上げをしていくか、1回の勝利に掛けるかを選択していきます。

 ただ、信長は桶狭間の戦いのような1回の勝利に固執せず、これは偶然による所が大きいと冷静に見極め、後の戦いでは桶狭間のような奇襲を行うことはありませんでした。

 歴史からも、絶体絶命の時には1回に掛けてもいいが、その後はその1回は偶然と割り切り、9回勝てるようにレベル上げをしていくことが正解であることを学ぶことが出来ます。

 個人的には、バイエルン、インテルと不遇の時を過ごし、ストークで再び輝き、リヴァプールで再び不遇の時を過ごすシャチリが、堂々とプレイをしている姿を観ることが出来、嬉しく感じています。