…お前達には全てを貰った…
「おかしいぜ。海賊が財宝に興味ねェなんてよ。お前一体何が欲しいんだァ?」
「…」
「おい、ニューゲートォ。」
「…ガキの頃から…欲しかったものがある。」
「おお、あるのか。教えてみろ。」
「…家族。」
「何だ、そりゃあギャハハハハ…」
…感謝している。さらばだ息子達…
『ONEPIECE』白ひげの脳内言葉と回想です。
家族には、役割があります。
①ヒーロー/ヒロイン
②犠牲者
③傍観者
④問題児
⑤チャーマー
多くの場合、家族の中の誰かが、この中の1つ以上の役割を担います。
また、1人が役割を担う事もあれば、時とともに、役割が変化する事もあります。
そして、この役割は、家族だけに限らず、学校や仕事、スポーツのチーム等においても、当てはまります。
⑤チャーマーは、直訳すれば、魅力的な人ですが、例えればピエロのようなイメージです。
いじられ役であり、家族からはペットのように可愛がられる存在です。
末っ子がチャーマーの役割を担う事が多いですが、幼い子どもや天然ボケを連発する母親、実は不器用な一面もある長男・長女等、家族の誰もがチャーマーとなる可能性があります。
家族にとっては、放っておけない存在なので、単純に癒しをもたらすだけではなく、家族の絆を深める役割も果たします。
チャーマーは、どこに行っても可愛がられる存在ですが、ヒーロー/ヒロインに劣等感を抱いていたり、問題児にいじめられる側面もあり、中々自分に自信を持つ事が出来ません。
また、家族の中で皆の注目を集めるチャーマーですが、その反面、家族に対する執着が強くなり、中々自立する事が出来ない側面もあります。
チャーマーの役割を担う人は、いつまでも大人になれないという意識が強くなりやすい傾向にあります。
その為、リーダーシップを取る事は、苦手です。
受け取り上手な一方、与える事が苦手であり、時にわがままに振る舞い、孤立してしまう事もあります。
家族の役割は、1人が1役を担う事が多いですが、犠牲者と問題児を掛け持ちする等、1人が複数の役割を兼務する事もあります。
また、旅行の計画や手配に関しては、いつも犠牲者の母親がヒロインとなりリードし、普段はヒーローをやっている父親が傍観者になる等、場面により、役割が変化する事もあります。
さらに、子どもは成長により役割が変化していきます。
幼い頃はチャーマーだった次女が、反抗期を迎えると問題児に代わり、大人になってからは母親を助ける犠牲者になったという事も、多くあります。
或いは、家では傍観者だけど、学校に行けば明るくて面白い長男や、職場ではヒーローない父親が家ではモラハラな言動を繰り返す問題児というような変化もあります。
全てが、この定義に当てはまるわけではありませんが、定義を持った上で向き合う事と、定義を持たずに向き合う事、どちらを選ぶかは個人の自由です。
そして、この定義を使える事は、家族以上に、学校や仕事、スポーツのチーム等において、強みを発揮します。