私は一人っ子だけどさぁ、最高だぜお兄ちゃん

 

 「私は一人っ子だけどさぁ、最高だぜお兄ちゃん。」

 『呪術廻戦』九十九由基の言葉です。

 

 

 仕事や家庭、友人関係等において、どうしても上手くいかない人間関係があると思います。

 あなたは、その原因がどこにあると思いますか?

 トラブルの原因となるあの人でしょうか?環境の問題でしょうか?それとも、あなた自身でしょうか?

 直接の原因は、そうかもしれません。

 しかし、人間関係の特徴を読み解く場合、その背後には3つの要素が隠れている事が多いです。

 

 その3つとは、①親子関係②思春期の人間関係③兄弟姉妹関係です。

 

 ①親子関係と②思春期の人間関係は、上下関係のベースとなります。

 仕事にあてはめて考えると、上司との関係は、親との関係を投影しやすいものです。

 たとえば、いつも上司(男性)と揉めてしまうという悩みを持つ人がカウンセリングに来たとします。

 そのような場合、私はすぐに「お父さんとの関係は、どうでしたか?」と質問をします。

 

 また、職場の先輩・後輩との関係は、思春期の頃の人間関係が影響する事が多いです。

 先輩や後輩と上手く人間関係が築けないという人には「中高生の頃の先輩・後輩との関係は、どうでしたか?」と質問をしてみます。

 すると、そこに問題の根幹が隠れている事が多いです。

 

 

 では、③兄弟姉妹の関係は、どのような影響を及ぼすのでしょうか?

 ①親子の関係が上下関係のベースになり、③兄弟姉妹の関係は横の繋がりのベースとなります。

 学生時代の友達を思い出してみて下さい。

 学級委員長やリーダー、キャプテン等を務めていた頼れる同級生は、第一子(長男・長女)である事が多かったのではないでしょうか?

 また、クラスの人気者で皆を笑わせるような役割を担っていた同級生は、末っ子である事が多かったにではないでしょうか?

 

 そして、その後の人生においても、リーダー役を務めていた長男・長女は、仕事でも家庭でも、リーダー役を担っている事が多いです。

 また、皆から可愛がられていた末っ子は、仕事でも場の空気を和ませるような存在を続けている事が多いです。

 

 もちろん、全てのケースに当てはまる訳ではありません。

 それでも、兄・姉はしっかり者となりリーダー役に、末っ子の弟・妹は人懐っこい所作で皆に可愛がられるタイプになる事が少なくありません。

 

 それはまるで、子ども時代に家庭の中で担っていた役割が、学校や社会の中でも引き継がれ、そこに上手く仕組まれているかのようです。

 

 人間関係を見る時、兄弟姉妹をベースに考えると、その人の背景や抱えている思いや悩み等を、ある程度予想する事が出来ます。