‥山道を登りながら、こう考えた。智に働けば角が立つ。情に棹差せば流される。意地を通せば窮屈だ。兎角に人の世は住みにくい‥
夏目漱石著『草枕』の冒頭の文章です。
流石、漱石の文章は100年以上経った現代にも通ずる普遍性があります。否、現代の方が漱石の言葉に心動かされる人が多いかもしれません。
住みやすい世界とは、どのような世界でしょうか?
私は、失敗する事が出来る世界が住みやすい世界ではないかと考えます。
たとえば、営業成績の目標に達しない部下に対し怒るのではなく、別のアプローチ方法を考えてみてはいかがでしょうか?
今月最も多くお客様に断られた人にランチを奢るというような上司の下であれば、部下はお客様に断られる事を失敗と捉えなくなります。
最も多く断られたという事は、最も多くお客様にアプローチをしたという事です。
このようにすれば、部下は失敗を恐れず、お客様にアプローチを続ける事が出来、結果的に売り上げ向上にも繋がります。
遺伝によるものなのか、子育てによるものなのか、学校教育によるものなのか、日本人は失敗はネガティブな事であると認識している人が多いです。
しかし、失敗は挑戦した人だけが得られる勲章です。
世の中のほとんどの事はお金で買う事が出来ますが、失敗もお金で買う事が出来ない希少性の高い事の1つです。
あなたが親や上司等であれば、子どもや部下が失敗出来る環境を作ってあげて下さい。
あなたが子どもや部下であれば、失敗は挑戦した人だけが得られる勲章である事を忘れないで下さい。
さあ、今日も失敗していきましょう。