「CLOSE YOUR EYES 瞳を閉じれば あなたが私に微笑みかけるよ CLOSE YOUR EYES 瞳を閉じれば 希望へ駆け昇る あなたが永遠に生きている」
長渕剛『CLOSE YOUR EYES』の歌詞です。
高校時代、私は事ある毎に友人に「海外を旅したい。」と話していました。
その理由を聞かれると「目を閉じた時に思い浮かぶ景色が、海外の景色だったらかっこいいから。」と答えていました。
中学、高校時代『進撃の巨人』のような壁の中に閉じ込められているような閉塞感が、常に私を襲っていました。
退屈な授業中、目を閉じて目を開けたら、海外に飛んでいたらいいのにと、いつも空想していました。
最近目が疲れるように感じる事が増えてきた為、意識的に目を閉じる時間を作るようにしていると、上記のような想いを思い出しました。
「私は見るために目を閉じる。」
ポール・ゴーギャンが残した有名な言葉です。
見たものを描く画家であるゴーギャンとは対になるような言葉である所が印象的です。
彼は手紙で「私は目を閉じて、私の前で広がる、定義しにくい無限の空間の中の夢を見ます。」と記しています。
ゴーギャンは、人を描く時、外見だけではなく、その人から受けた印象を描く事を重視していました。
ゴーギャンは、ゴッホやセザンヌと同じ後期印象派の画家です。
前期印象派は光の多様な変化を捉え絶対的な色は存在しないと主張した人達、後期印象派は絶対的な形は存在しないと主張し、その思想に沿って絵を描いた画家達です。
ゴーギャンの目を閉じる習慣から感じたインスピレーションがそのまま、後期印象派の定義であると捉える事が出来ます。
最新の研究では、目を閉じているだけで、脳の中では心理を安定させるa波が発生している事が確認されています。
数秒間目を閉じるだけで、瞑想と同じような効果を得る事が出来ます。
度々目を閉じる習慣は、スポーツ科学の専門家達も、メンタルトレーニングの一環としてアスリートに実践させています。
研究では、度々目を閉じる習慣を続けると、アスリートの筋肉や運動能力にも良い影響が出るというデータが出ています。
確かに、陸上等の個人競技の国際大会の試合中継を見ていると、スタート前に目を閉じているアスリートが多く、フットボールにおいても宗教の関連が高いと思いますが入場時や得点を決めた後等に目を閉じ祈りを捧げる選手が多いです。
ちなみに、私のベストイレブンのGKであるナバスは試合前、味方と敵を合わせた試合に関わる人全てに怪我がないようにと目を閉じ、祈りを捧げています。
目を閉じる習慣は、目を休める効果とともに、想像力や能力の向上をもたらす効果がある為、実践してみる価値があります。