移動距離と脳の大きさは比例する

 脳は、移動する生物だけにあります。

 植物は自身では移動しない為、脳がありません。

 初めて脳が出現したのは6億年前で、主な役割は生物の移動とその動きの制御であったと推測されています。

 当時の脳細胞は、集中力を発揮するような複雑な仕事ではなく、もっと単純で本能的な仕事の為に働いていました。

 栄養分を取り入れる為に、その生物を移動させる。これが、脳細胞が初めて生命に指示した内容です。

 以前、移動距離と年収は比例するという話を耳にしたことを記憶しています。

 私は、この話を聞き、直観であたっていると感じました。

 幼稚園に入り、1人で歩行が出来るようになり、近所が遊び場となりました。

 小学校に入り、自転車を手に入れ、街全体が遊び場となりました。

 中学校に入り、交通機関に自由に乗れるようになり、電車やバスで行ける所が遊び場になりました。

 高校に入り、お店に1人で入れるようになり、今まで知らなかった場所が遊び場になりました。

 大学生に入り、ある程度の時間とお金を手に入れることが出来るようになり、日本中、または世界が遊び場となりました。

 現在も、旅行に行ったり、地元に帰ったりする目的の1つに、移動をしたいから、移動を私の脳が求めているからということが挙げられます。

 人の脳は、身体の大きさと比較し、異様に大きく設計されています

 容積は、1,3ℓです。一方、60kgの哺乳動物の脳の容積は、0,2ℓです。

 私達の脳の容積は、他の生物の6倍もあります。

 動物の脳の容積と移動距離には、相関関係があります。

 高い持久力を有する動物、つまり、遠くまで走ることが出来る動物の脳は、大きいことが証明されています。

 持久力のある犬やラットも、体重と比較し、脳は大きくなっています。

 ただ1つ勘違いしないでほしいのは、この移動距離に通常の通勤は含まれません。

 通勤に関しては、自宅と会社までの移動距離の近さと年収が比例します。