「結果を知った後で、選択をするのは誰でもできる。後でこうすべきだったって言うことは簡単だ。でも‥選択する前に結果を知ることはできないだろ?」
「あの巨人の正体は誰か?何人いるのか?何ができるのか?何を知っているのか?何を知られているのか?わからないよ。いつだってわからないことだらけだ。でも時間って流れるし、止まったりしてくれない。結果がわからないのに、選択の時間は必ず来る。」
「どれだけの成果をあげようと‥兵士を無駄死にさせた結果がなくなるわけじゃない。確かに団長は非常で悪い人かもしれない‥けど僕は‥それでいいと思う。あらゆる展開を想定した結果、仲間の命が危うくなっても、選ばなきゃいけない。100人の仲間の命と壁の中の人類の命を。団長は選んだ。100人の仲間の命を切り捨てることを選んだんだ。」
『進撃の巨人』壁の中の人類の命を救う為、仲間の命を犠牲にするという選択をしたエルヴィン団長に対するアルミンの言葉です。
多くの組織では、決めた人が、文句を言われます。
決める事が出来ないその他大勢の人は、決めた人に対して「もっとこうすればいいのに。」と文句を言います。
つまり「後だしジャンケン」が出来てしまうのです。
誰でも「後だしジャンケン」をすれば、勝利する事が出来ます。
決めるという事は、残りの選択肢を捨てるという事です。
どちらかを選び、どちらかを捨てる。
選んだ方には、デメリットも含まれています。
捨てた方には、メリットを含まれています。
この前提を理解していない人が、あまりに多いです。
しかし、選んだ方にもデメリットがあり、捨てた方にもメリットがある。これが、当然なのです。
なるべく人生の早い段階で「決める時の苦しみ」を理解出来るようになりましょう。
そのように考えると、子どもの時に、チームのキャプテンをやったり、学級委員をやったり、生徒会長をするという経験は「決める時の苦しみ」を理解出来るようになる、将来への投資となる経験と言えるかもしれません。
★決めた人を責めない
そんな組織を、作っていく事が、会社の生き残りの為には必須となります。
これは、会社だけではなく、家族においても、友達においても、通ずる所です。
そして、大切なのは、決める事そのものではなく、決めた事を正解に近づけていく為の努力と、決めた事が上手くいかない場合、決めた事を変化させる事が出来る柔軟性です。
「ーで、マチお前が気になることとは?」
「勘か。」
「お前の勘は頼りになるからな。その子供もしかしたら何か重大なつながりがあるかもしれない。用心のためアジトのダミーを増やしておくか。コルトピ、あと10棟いけるか?」
『HUNTER×HUNTER』クロロの言葉です。
テストにおいて、100点満点を目指す事は、やめましょう。
小学校までのテストであれば、100点満点を取る事は容易ですが、中学校以降のテストや入試、さらには資格試験等においては、努力により到達出来るのは90点までと割り切り、勉強をしていく心構えが大切です。
たとえば、4択門ファイで100問100点満点のテストがあります。
適当に埋めるだけで、平均25点が取れる計算になります。
そこから、勉強という努力を重ね、50点、60点、70点と、テストの点数を上げていく事が出来ます。
しかし、努力で到達する事が出来るのは、90点までです。
残りの10点は、努力で解く事は難しい問題が残り「勘」でしか答えられない問題が残ります。
努力により、90点までは到達する事が出来る。
しかし、最後の10点は「勘」に頼る必要がある。
勉強に限らず、仕事においても、恋愛においても、人生においても、このようなイメージを持つ事が大切です。
では、最後の10点の為に、時間を懸け、努力をする意味があるでしょうか?
その意味は、殆どありません。
それよりも、早く決めて、行動する事が、必要な事です。
行動して、失敗して、修正をする。
とはいえ、闇雲に、残り10点の問題に答えろというわけではありません。
仮説を立てて、限られた時間の中で考えて、1つ1つの事に、取り組んでいくのです。
★仮説を立てて、どちらかを選ぶ
これが、選択に「意思を持たせる」という事です。
仮説を立てなければ、それは「反応をしているだけ」という状態にあります。
仮説を立てる事で、初めて、意思決定は成立するのです。
これを繰り返す事で、逆説的になりますが「勘」を鍛える事が出来、残り10点の問題にも立ち向かえる事が出来るようになります。