習慣の中に、少しずつ新たな種を蒔いておく

 銀行に給与の振り込み手続きにいくと「では、3営業日後に振り込まれます。」等と言われます。

 その銀行同士の口座間のやり取りである為、秒で出来る事だと思うのですが、いつまで経っても3営業日後に変わりがありません。

 そのような中でも、徐々に大企業でも、新しいサービスをしていく流れが生まれてきました。

 FamilyMartではボトルキープサービスが始まり、東京メトロでは2,000円で休日乗り放題というサービスが始まりました。

 たとえ、そのサービスが失敗に終わろうと、失敗という経験が得られる為、決してマイナスではありません。

 ビジネスにおいては10挑戦して、1成功すれば、それはもう成功です。もちろん、致命的なダメージになる前に損切りをすることが、鉄則です。

 「世界一の奴らかて同じことをずーっとやっとったらすぐ世界一から引きずり下ろされんねん。日本一にもなってへん俺らが去年を・昨日を守って明日何になれる?何かひとつでいい。今日挑戦しいや。」

 『ハイキュー』稲荷崎高校監督、黒須の言葉が脳内を過ぎります。

 現在でも、狩猟生活をしている部族は、15歳程になると、同年代の数人を集め、若者だけで狩りに行かせます。

 道もよく知らない彼らには、命に関わることであり、その狩りの中、命を落とす若者もいます。

 結果は、10回行って9回は、何も狩ることが出来ずに帰ってきます。

 しかし、その中の1回は、獲物を狩ることが出来ます。彼らは、大人達が行く場所ではなく、自分達が好奇心が望む場所に狩りに行く傾向がある為、大人達が取れない獲物を仕留めるとともに、新しい狩りの場所を開拓することが出来ます。これは、若気の至りが為せることです。リスクよりも、好奇心を優先させるという選択は、子どもだから出来る選択です。

 これにより、部族達は狩場の選択を増やし、これが部族の生存可能性を高めてくれることになります。

 このように部族の中では、若者の新しいことに躊躇なく挑戦する傾向を上手く活用し、それを部族全体の利益に還元しています。

 ビジネスにおいては、同じことをやっているだけでは、衰退してしまいます。若者の挑戦をする姿勢を参考に、日々の習慣の中で、意識的に新しい種を蒔き続けることが、個人や会社の生存可能性を高めることが出来ます。