肉食と脳の進化

 現在の人間、ホモサピエンスの脳の重量は約1,400gです。
 遠い昔、ホモ属が草や木の実等しか食べていなかった時の脳の重量は、約500gでした。
 それらのホモ属は、滅びます。
 以降、地球の環境変化により、アフリカに現在のようなサバンナが出現しましした。生存競争に敗れたホモ属は、残された数少ないジャングルから出るしかありませんでした。
 サバンナに出ることにより、ホモ属はサーベルタイガー等の肉食動物が食べ残した肉や骨の中にある脊髄を食べるようになりました。
 肉を食べるようになったホモエレクトスの脳の重量は、1,000gになりました。
 これまでのホモ属の2倍の脳の重量を持つようになりました。
 その後、ホモ属は数々の枝分かれをします。
 現代の私達と同じ種類のホモサピエンスは、誕生当初から1,400gの脳の重量を持っていました。
 肉に多く含まれるタンパク質が脳の拡大に起因したと推測できますが、肉食と脳の重量の直接の因果関係は証明されていません。
 肉食になったタイミングと脳が大きくなったタイミングが同時期であることは興味深い事実です。