劣等感を主張することにより、優越感に至っているのではないかと感じる人がいます。
生い立ちや家族関係、病気等、自らに降りかかった不幸を、自慢するかのように話をします。
そして、他者が慰めようとしたり、変化を促そうとしても、「あなたは私の気持ちがわからない。」と救いの手を払いのけます。
こういう人達の深層心理には何があるのでしょうか。
私は、このような人達に子どもの時から現在まで年齢・性別問わず、多く出会ってきました。
その度に「この人は何が言いたいのか?」と考えてきました。
現在導き出している答えは、このような人達は不幸であることにより、特別であろうとしているのではないかという考えです。
不幸であるという一点において、人の上に立とうとしているのではないでしょうか。
たとえば、病気になった時、親が離婚をした時、失恋をした時等、生活保護を受給した時等、少なくない人達が不幸により特別な存在であろうとします。
劣等感をさらけ出し、武器のように使うといった表現がわかりやすいでしょうか。
自らの不幸を武器に相手を支配しようという深層心理が働いているようにみえます。
もちろん、傷を負った人が語る「あなたは私の気持ちがわからない。」という言葉には、一定の事実が含まれています。
苦しんでいる当事者の気持ちを完全に理解すること等不可能だからです。
しかし、自らの不幸を特別であるための武器として使っている限り、その人は永遠に不幸を必要とすることになります。
不幸を語る人達は、不幸を武器にしているのかもしれません。