自分の内なるものも外なるものも、見ているものを変える必要はない。ただ見方を変えればいいのだ

 

 母にバス停まで送ってもらい、早く起きる事が出来た日は6時6分、通常は6時12分のバスに乗り、高校に向かう。

 バスの中で好きな音楽を聴き、寝ている時間は至福の時間だ。

 高校に着くと、まだ門が閉まっている為、フェンスを登り、部室に向かう。

 誰もいない部室は、居心地がいい。

 そして、誰もいない静かなグランド。ボールを蹴る音だけが響く。ボールを蹴る音やボールの軌道を見ながら、その日の調子を図る。

 誰もいない部室以上に、誰もいないグランドは心地良い。

 

 

 サッカー部という外向性の高い環境に身を置きながらも、内向的な私は、誰もいない部室や誰もいないグランドが大好きでした。

 友人に私が内向的と言っても誰も信じませんが、誰もいない部室やグランドに居心地の良さを感じている所から、私がかなりの内向的である事を知る事が出来ます。

 

 

 驚く事に超外向社会に見えるアメリカにおいても、人口の半分の人は内向的であるという統計が出ています。

 内向的な人が努力により、社会にいかに適合しているかを想像すると、泣けてきます‥。

 しかし、リーマンショック以降、社会のトレンドが変化してきています。

 GAFAに代表されるテクノロジー業界が世界を代表する企業になっていくにつれ、魅力的な話術がものを言うウォールストリートモデルから、合理性と実用性を重視するシリコンバレーモデルへと、仕事の出来る人のイメージは変わっていきました。

 もしかしたら、リーマンショックは経済的な転換点以上に、仕事に対するマインドの転換点だったのではないかと感じます。

 

 

 ①深く考える事が出来る

 ②話を聞くのが上手い

 ③ひとつの事に集中する事が出来る

 ④粘り強い

 

 上記の4点は、いずれも内向型の人の特徴ですが、この特徴を併せ持っている人こそ、長期的な実績を出す事が出来る人であると感じます。

 内向型の人は、外向型の人のように目立つ存在ではなく、自ら注目を浴びる事も好きではありません。

 その為、内向型の人が活躍するには、周囲に内向型の人の強みを活かす事が出来る人や環境が必要です。

 それは、親かもしれないし、教師かもしれないし、上司かもしれません。

 

 内向型はある程度時間を掛けて考えた事以外は、とっさに話す事が苦手な人が多いです。

 また、衝動的な行動を嫌う内向型は、自分の考えを伝える前に、じっくり考える事を好みます。

 その為、内向型が口を開いた時は、思慮深い会話によって相手を喜ばせる事が出来ます。

 相手は、自分に対して関心を抱き、よく考えてくれていると感じる為、内向型の人が放つ言葉は胸に響くのです。

 

 さあ、今日も内向型が活躍出来る環境を作っていきましょう。