自分の内側を見てみても、ぼくは自分以外の者と出逢った事がない

 

 「人生は、本来善でも悪でもない。生き方次第で、善の舞台とも、悪の舞台ともなる。」

 モンテーニュの言葉です。

 

 

 重いバケツを、どれだけ持つ事が出来るか調べた実験があります。

 実験者は、グループを2つに分けました。

 1つ目のグループには、ただ重いバケツを持って貰います。

 2つ目のグループには、重いバケツを持って貰う横で「わかりますよ。辛いですよね。」等と実験者が声掛けをしました。

 

 結果は、どうだったでしょうか?

 

 声掛けをしたグループの方が、長い時間、重いバケツを持つ事が出来たのです。

 

 

 人は、基本的に、自分と同じ意見を持つ人を好みます。

 よく「こっちの方が絶対正しいのに、あの人の話を聞かない。」等という話を聞きますし、私も、そのように感じる事ばかりですが、自分とは異なる意見を聞かないのは、その人だけではなく、誰もがそうなのです。

 その時に、こちらの意見が、どれだけ正しくても、自分の意見を通そうとしては、その人との関係性は続きません。

 そのような時には、肯定するのでも、否定するのでもない、言い方を工夫する事が効果的です。

 

  …そう思うのも、無理がありませんね。わかります…

  …そのような状況であれば、あなたが抱く気持ちは当然ですし、理解出来ます…

  …私とは意見が違うかもしれませんが、あなたの意見も理解出来ます…

 

 上記のように、その意見を肯定を否定もするのではなく、その人がその時に抱いた気持ちを肯定するのです。

 心理学では、この技術をバリデーションと呼びます。

 

 

 きっと、今日も「合理的に考えたら、それは間違っている」という人に出逢う事でしょう。

 そのような時には、バリデーションを試してみて下さい。