自分を信じて、自分を操れ
「D機関の採用が、なぜ男だけだと思う。女は必要もないのに殺すからだ。愛情や憎しみといった、取るに足らないものの為にな。」
最もクールなアニメは、『ジョーカー・ゲーム』だと思います。
「時は、世界戦争がくすぶる昭和12年秋、帝国陸軍内に秘密裏にスパイ養成学校が設立された。過酷な選抜試験を突破したのは、その経歴、氏名、年齢までもが一切極秘事項として扱われた精鋭達。精神と肉体の極限を要求される訓練をやすやすと乗り越えた彼らは、創設者である結城中佐のもと、世界各国で暗躍し始める。かくして、新たな諜報組織が誕生した。その名は、D機関。」
漫画やアニメ、映画におけるこの時期を描いた戦争物は、良くも、悪くも、死をメッセージとして残します。そこに人々は、哀れみや悲しみ、戦争をしてはいけない等という感想を抱き、明日には忘れるという流れが、戦争物です。『ジョーカー・ゲーム』は、その常識を真っ向から否定します。
「殺人、及び自決はスパイにとって最悪の選択肢だ。平時に人が死ねば、必ずその国の警察が動き出す。」
結城中佐の言葉です。
「あの時(ワシントン軍縮会議)、テーブルについた他国のプレイヤー達は、日本が最大限どこまで譲歩するつもりがあるのか、あらかじめ知っていたんだ。見せかけのルールに捕らわれていた日本は、実際に行われていたゲームの本質すら気づいていなかった。」
これ程、あの時代の日本を適格に指摘した言葉があるでしょうか。
戦争を異なる角度や価値観で照らしてくれる『ジョーカー・ゲーム」過去最高とも思えるような声優陣が奏でる物語に、心奪われます。