自分を信じて他人を説得せず、自分に満足して他人の承認を求めず、自分を受け入れれば、世界が受け入れてくれるだろう

 

 「悲しい事、辛い事も、たくさんあった。だけど、それを分かち合える友を得た。」

 『HUNTER×HUNTER』クラピカの言葉です。

 

 4月4日は『HUNTER×HUNTER』クラピカ『僕のヒーローアカデミア』死柄木弔、ダークヒーローの誕生日です。

 小学生の頃、クラピカの真似をしていた自分が、いまだにクラピカを追いかけている事は、感慨深いものです。

 

 

  幸運=(行動×多様+洞察)×回復

 今日は、回復の話です。

 

 私達が幸運を掴もうと思ったら、その過程で必ず逆境に出くわします。

 幸運の発生率を上げる為には行動の量を増やし、行動に多様性を持つ必要があります。

 行動の量を増やせば、当然、不運の量も増えます。行動に多様性を持ち、新しい事にチャレンジすれば、当然、不運の量も増えます。

 

 幸運と不運は、表裏一体であり、不運に遭遇する度に心が折れていたら、成長する事も成功する事も幸運を掴む事も出来ません。

 その為に、必要となるのが回復力です。

 

 

 回復力を鍛える為に有効な方法が、侵襲アクセプタンスです。

 侵襲とは、何らかの失敗を経験した時に、あなたの脳に自動的に浮かび上がってくる思考の事です。

  …あんな事を言って、友達に嫌われたのではないか…

  …こんなミスをしたら、同僚にバカにされる…

  …自分は、いつもバカな事ばかりしている…

 上記のように、ネガティブな思考が勝手に思い浮かび止まらない状態が、侵襲です。

 

 失敗を反省するのは悪い事ではありませんが、あまりに自分に厳し過ぎれば、メンタルの悪化に繋がってしまいます。

 事実、侵襲の回数が多い人程、過度な飲酒・ドラッグ・ギャンブルに走りやすく、貯金の額も少なく、感情をコントロールする事が出来ないという報告は数知れません。

 行き過ぎた反省が自己破壊的な行動を引き起こす事は、間違いありません。

 何も対策を打たなかったら、そこでゲームオーバーが確定してしまいます。

 

 

 侵襲対策に有効な方法として、エビデンス方が挙げられます。

 脳内に浮かび上がってきた批判的な思考に対して、具体的なエビデンスを探してみるという方法です。

 とてもシンプルなもので、侵襲に襲われた時に、2つの質問を自分に投げかけてみてください。

  ①この悪い状況は、自分の良い所を完全に打ち消してしまうものだろうか?

  ②この悪い状況は、自己批判の内容を証明する証拠や裏付けとして使えるだろうか?

 

 たとえば、あなたが仕事で重要なデータをなくして上司から怒られ「私は、いつも同じミスをしている」と考えたとします。

 この場合で、エビデンス法を使うと、次のようになります。

 

 「上司からの批判は当たり前だが、これで自分の良い面が台無しになったわけではない。事実、過去に上司から手際の良さを褒められた事もある」

 「今回の失敗は、私がいつも同じミスをする証拠とはならないだろう。今までデータの扱いが万全だったとは言えないが、データの紛失を何度もしたという事実はない」

 

 普通に考えれば、たった1つの失敗だけで、自分の能力を判断する事等、出来るはずがありません。

 仮に、同じ失敗が続いたとしても、それであなたの長所や過去の実績まで帳消しになる事もないでしょう。

 多くの自己批判は、特定の問題を大袈裟に拡大しているに過ぎず、現実には正当な根拠を欠いている事がほとんどです。

 

 エビデンス法の質問には、そのような事実に気付かせてくれる働きがあります。

 このトレーニングを続けると、あなたの脳は、徐々に侵襲の内容を疑い始め、やがて自己批判の罠から抜け出す事が可能になります。

 

 

 さあ、今日も行動の量を増やし、新しい事に興味を抱き、その状態を洞察していきましょう。

 その過程で、不運に遭遇する事は、当たり前の事です。

 そこから、上手に自分を回復していく事。

 これが幸運を掴む、唯一の方法です。