英雄との別れ

 先日、トッティが引退を発表しました。
「ローマの名所はコロッセオ、ローマの恋人はトッティ」当日の新聞にはこのような文言が記載されました。
スタジオオリンピコは珍しく満員になり、誰もがローマの英雄との最後の別れに涙していました。
 トッティは王子と言われている頃から20年近く見ていた選手でした。
小学時代、私はデルピエロが好きだったため、トッティは嫌いな選手でした。
 しかし、時が経つと嫌いであった選手も好きになってしまうものです。
往年のトッティを例えるなら「現実的な10番」が当てはまるのではないでしょうか。
 テクニックがあるのは当たり前、強さもスピードもある10番でした。
ファンタジスタが称された時代に現実的な10番が現れ、フットボールの進化に大きく貢献してくれました。
 「英雄から伝説へ」幕を引くことで時代に守られ、トッティも伝説となりました。