見方を変えれば、評価は変わる
私が育った町は、田沼意次が藩主を務めた町でした。
そのため、小学生の時に、田沼について、授業で調べる機会がありました。
私は、教員に対し、「この人は、何をした人?」と聞きました。
教員は、「幕府で偉くなった人だよ。」と答えました。
「幕府で偉くなったのではなく、何をした人かを知りたかった。」という思いを抱いたことを覚えています。
教科書や歴史漫画等では、田沼は賄賂政治をした悪い政治家として、取り上げられていました。
しかし、田沼の実施した政治は、当時では画期的でした。
株仲間を結成し、商人からも税を徴収する仕組みを作りました。
当時は、農民から徴収する年貢が幕府の財源であった中、商人から税を徴収する仕組みを作った田沼の政治力は、画期的です。
ただ、時代が田沼に追いつきませんでした。
当時の価値観では、商人は卑しい身分でした。
そんな商人を取り立てる田沼を、他の幕府役人達は理解できませんでした。
そして、政争に敗れた田沼は、失脚し、歴史が田沼を悪者に仕立て上げました。
田沼死後、時代は、田沼に追いつきます。
明治維新を支えたのは、田沼が取り立てた商人達であり、文明開化を支えたのも商人達でした。
見方を変えることで、人物への評価は、変わります。