言ってはいない事を言ったと主張する人は、記憶改善をしている

 言ってもいない事を言ったと主張したり、言った事を言っていないと主張する人、周りにいると思います。

 また、何の実績も出していないにも関わらず、取引先等の前で「まあ、俺のおかげですけどね。」というようなニュアンスを出す人もいるのではないでしょうか。

 私も、過去、現在、このような人を何度も目撃し、時には被害にもあってきました。

 私は、何故そのような言動をするのか不思議でした。

 チューリッヒ大学が行った実験があります。

 被験者に1万円を渡し、1万円のうち、いくらかをボランティアの人に渡し、後日いくら渡したかを教える。そこで、正確に教えてくれたら、さらにお金を渡すというシンプルな実験です。

 被験者には、事前に性格テストを実施し、わがまま或いは自己中心的な考えを持つ傾向にある人を選別していました。

 すると、多くの人が渡したお金を正確に伝える中、わがままな人は、1,000円しか渡していないにも関わらず、8,000円渡した等と伝えていたのです。

 正確に伝えれば、さらにお金も貰える上、実験者はいくら渡したかを把握している為、嘘もすぐにバレます。つまり、嘘をつく事に何のメリットもありません。

 わがままな人の中の出来事は、自らの都合のいいように、記憶改善されていたのです。

 記憶改善されているなら、言ってもない事を言ったと主張したり、言った事を言っていないと主張することにも、納得がいきます。

 この記憶改善は、自分では改善出来ず、周囲からの指摘を受け、改善していくしか方法がありません。

 しかし、このような人が周囲に助言を求めること等なく、仮に、周囲が助言をしてもトラブルに発展することは明らかです。

 このような人を見たら、記憶改善する人だなと思い、なるべく近寄らない事が賢明です。