話し方の特徴からAIが精神疾患の有無を判定

 精神疾患の方に対する診断は曖昧です。
 精神科を受診すれば誰もがうつ病と言われます。うつ病と言われなくても、うつ傾向と言われます。
 精神疾患には、血液検査や脳の画像診断等による客観的に疾患の種類や重症度を診断する方法が確立していません。
 私は、精神科の診断に疑いを持っています。
 そんな目に見えない心の病をAIを使って理解し、客観的な診断に役立てようという研究が進んでいます。
 たとえば、うつ病の人は「自分の能力が‥なくて‥仕事は失敗ばかりで‥家族にも‥迷惑かけて‥」というように思考が遅くなり、話が中々ゴールに辿りつきません。
 統合失調症の人は「医者は試験を受けてパン屋です。パン屋は、北極にあります。」というように関連のないことが頭に浮かび、話が支離滅裂になることがります。
 認知症の人は「今日は何月何日かというと‥もう仕事も辞めたし、子どもも学校に行っていないから、気にすことないから。」というように単語が思い出しにくくなり、要領を得ず、まわりくどい話し方になる傾向があります。
 このように様々な精神疾患には話し方に特徴があります。
 これに対しては、AIの得意分野である分析が有効的です。
 医師の主観的な診断よりも、AIの客観的な診断の方が目に見えない心の病には正確な診断が出せるのではないでしょうか。