ホモサピエンスと同等の脳の重量を持つホモ属が1種だけ存在していました。
それが、ネアンデルタール人です。
彼らは、ホモサピエンスと同等の脳を持ち、さらにはホモサピエンスよりも屈強な体格をしていました。
屈強な体格とともに、ネアンデルタール人とホモサピエンスでは身体構造に異なる点がありました。
喉仏の位置がホモサピエンスより、高い位置にあったのです。
現代のチンパンジー等と同様の位置です。
喉仏の位置が高いと声を反響させることが困難となり、複雑な言葉を話すことができません。
チンパンジーも鳴き声をあげることはできますが、話すことはできません。
このことから、ネアンデルタール人は声を発することはあっても、複雑な言語を操ることができなかったと推測できます。
これに対し、ホモサピエンスは自在に言葉を操りました。
言葉を操ることにより、世代を超えた交流が可能となります。
たとえば、狩りの達人が死んだとしても、その達人の狩りの方法を言葉により、後の世代に繋げることが可能となります。
言葉は、第二のDNAと表現できるかもしれません。
話すことで、ホモサピエンスは生き残ることができたのではないでしょうか。