誠実性

 私は、高校生の頃、「優しいね。」とよく言われることに、嬉しい反面、疑問を感じていました。その疑問とは、この人は私の何を見て、「優しい。」と言っているかという疑問です。  人が誰かを評価する時、そこに一定の基準や科学的な根拠はなく、これまでの経験を凝縮した直観により、評価をしています。  私は、どのような物事にもその原因を知りたくなってしまいます。そこで、様々な本を読むと、性格診断で最も信頼性が高いものに、ビッグ5診断というものがあるということを知りました。  ビッグ5とは、誠実性、協調性、情緒安定性、開放性、外向性の5つの性格因子を指します。  簡単な質問に答えるだけで、あなたのタイプを知ることが出来ます。特定のタイプに個人を当てはめる性格診断とは異なり、ビッグ5では各因子を連続的なものとしてとらえ、人は必ずその尺度のどこかに位置するものとしています。  また、これらの因子には5割の割合で遺伝的要素が含まれています。つまり、人は生まれた時に性格の半分は決定しているのです。  さらに、因子同士に優劣はなく、どの因子も表裏一体、長所もあれば、短所もあります。  まず、誠実性です。誠実性の高い人は、「計画性がある」「規律正しい」「注意深い」「賢明」等の特性が見られます。  誠実性の点数が低い人には、「無秩序」「自発的」「不注意」「軽率」等の特性が見られます。  誠実性の高さは、幸福度と関連性が高く、長寿にも起因することが証明されています。  誠実性の高さは、仕事や勉強の達成度にも、大きく影響をします。「時間を守る」「締め切りを守る」「約束を守る」等、誠実性の高い人が示す行動は、仕事や勉強との相性が良く、誠実性が高い方が、仕事や勉強の成果が高いことも知られています。  反対に誠実性が低いと、仕事が長く続かないことが多いです。衝動的で、やる気がなく、軽率で、仕事に遅刻ばかりする人が仕事において評価されるのは、余程の能力がなければ困難です。  しかし、誠実性が高い人は、変化に弱い側面があります。即興で何かを求められたり、いきなり質問をされる等、準備がないことに対応することが、誠実性が高い人は苦手です。逆に、誠実性が低い人は、変化に対応することが得意です。  私は、人が活躍出来ない多くの原因は、状況と状況の不適合であると考えています。  ビッグ5診断により、自分や相手の特性を知り、その特性の長所や短所を知った上で、状況を作っておけば、状況と状況の不適合を回避することが出来ると感じます。