誰と組むかが勝敗を決める

 「友はいつも近くに置け。だが、敵はもっと近くに置け。」

 『ゴッドファーザーPARTⅡ』マイケル・コルレオーの言葉です。

 研究によると人間関係は、独立した2本の軸で捉える事が出来るとされています。

 1本はその人との関係がいかにプラスなものであるかという軸で、もう1本はその関係がいかにマイナスなものであるかという軸です。

 しかし、多くの人間関係は、純粋にプラスであったり、マイナスであったりする事は少なく、プラスでもあり、マイナスでもあるというものがほとんどではないでしょうか。

 心理学では、このような関係性を両価的な関係と表現します。

 ミネソタ大学で行われた実験があります。

 警察官を対象にした実験で、警察官が最も親しい同僚に意地悪をされた頻度、さらに、そこからストレスレベルや欠勤日数等を調査しました。

 最も親しいと感じていた同僚から邪険に扱われたと感じると、仕事に専念しにくくなり、許可なく休憩を取る事が多くなり、欠勤日数も多くなるという結果が出ました。

 では、憎たらしい同僚が、時に協力的な姿勢を示した時は、どうだったでしょうか?

 結果は、意外にもさらに悪いものでした。同一人物に意地悪をされたり協力されたりする事で、意地悪をされるだけの時よりも、さらに仕事に専念しにくくなり、欠勤が増えるという結果が出ました。

 明らかにマイナスな関係は不快ですが、相手の出方にある程度の予想がつく為、こちらも準備が出来ます。

 しかし、両価的な関係の場合、いつも身構えてはいられません。この人を、いつ信用したらいいのだろうという疑問と、たえず格闘しなければなりません。

 たしかに、誰に対してもいい顔をしている人から、時間の経過とともに迷惑を被られた経験は誰もがあるのではないでしょうか。

 以前から私が主張していた「全員と仲良くしてはいけない。」という哲学が科学的にも証明されたようで嬉しい気持ちです。

 さらに、研究では両価的な関係は、身体的にも不健康であり、両価的な関係が多い人程、うつ病の発症リスクが高くなり、ストレスを多く感じ、人生に不満を多く感じているという結果が出ています。

 態度が一貫しない人との付き合いは、感情的なエネルギーを消耗し、上手く対処する為の方策がより多く必要になります。

 両価的な人は一見いい人のように見えますが『進撃の巨人』アルミンの言葉通り「都合のいい人」である可能性が高いです。