調子が悪い時程、人は傷を舐め合う心地良さを選択する

 東京において、高齢者の自宅を訪問すると、意外にも若い頃は個人事業主であったり、夫とともに自営業をしていたという人が、一定数います。

 印刷や服の洋裁、米屋、豆腐屋等が多いです。

 これらの仕事は、現代においては、その仕事で食べていく事は困難です。

 また、現代の70歳以上は収めた分の6倍以上の年金を受給しているにも関わらず、自営業者である為国民年金しか受給出来ず、貯金も少ない傾向にあり、経済的に困窮している世帯や人が多い印象です。

 

 アメリカに一時代を築き、時代の流れに取り残されてしまったポラロイドという会社があります。

 会社名の通り、インスタントカメラを製造、販売する会社です。

 私が小学生位までは、インスタントカメラで旅行の時等、写真を撮っていた記憶があります。夏休みの終盤、旅行の写真が現像されるのを楽しみに待っていました。

 その後、デジカメが登場し、現代はスマートフォンで写真を撮る時代です。

 ポラロイドは、CEOであるランドの考えを維持しようとするばかりで、顧客は現像写真を常に欲しがっているものだと信じ込んでおり、フィルムの利益を上げる為に安いカメラを生産し続けました。

 デジタルカメラは38%の利益率が見込めるという報告を受けた時も、フィルムの利益は70%であると主張し、聞く耳を持ちませんでした。

 このように異論に見向きもしなかった為、一時代を築いたポラロイドは時代に取り残され、衰退していきました。

 

 企業戦略の研究では、会社の業績が低迷すればする程、CEOは同じような視点を持つ同僚や友人からのアドバイスを求める傾向があるというデータが出ています。

 本来ならば逆の事を求めなければなりませんが、異論を突き付けられる事の心地悪さよりも、認められ、傷を舐め合う心地良さを選んでしまいます。

 同調圧力や集団思考の傾向が強い日本では、この傾向は顕著です。

 私自身も、そのような現場において異議を唱え、冷遇された経験があります。その会社は、数カ月後倒産してしまいました。

 会社を維持させていく為には、自分とは異なる意見や、少数派の意見を聞く姿勢を持つ事が大切です。

 これにより、意識の幅が拡がったり、違った考えが生まれたりして、時代に取り残されず、新しい仕事にチャレンジする事が出来ます。

 これは人からの意見だけではなく、これまで行かなかった場所へ旅行する事や、これまで読まなかった分野の本を読む、これまで観なかったアニメや映画を観る等、自身の経験において実践する事も有効です。

 迷った時には、開放性が高い方を選択してみると、固執した考えから脱却する事が出来ます。

 あなたはCEOではないかもしれませんが、あなたという人生の物語においても、ずっと同じ事をし続ける事は出来ません。

 同じ事をしていく中でも、その中に異なるエッセンスを加えていく事が、成功を続ける上で大切になります、