負けない戦い方では勝てない

 スペイン代表は11人で守るロシアに対し、セルヒオラモス、ピケ、コケの3人がハーフライン周辺でフリーでいました。
 監督のイエロは、守備を固めるロシアに対し、負けないフットボールをするためイニエスタではなく、コケを起用しました。
 皮肉にも負けないフットボールを試みると、勝利の可能性は低下します。
 人生においては、負けない生き方は大切です。勝つ生き方よりも、負けない生き方の方が大切だと思います。
 しかし、フットボールや戦等においては、負けない戦い方をすると負けてしまいます。
 豊臣秀吉と徳川家康が戦った小牧長久手の戦いにおいて、秀吉も負けない戦い方を選択し、家康に敗れます。
 勝利のみを目指すのであれば、痛手を負うものの家康を殲滅させることはできたでしょう。
 家康を殲滅させることができれば、豊臣家は滅ぼされることなく、継続して日本の覇権を握ったことでしょう。
 豊臣家が日本の覇権を握っていたのであれば、日本の近代化はもっと早い段階で完成されたかもしれません。
 1回限りの戦いに挑む場合、負けない戦いをするのではなく、勝つ戦いをする必要があります。