…ブロックの隙間に、完全に待ち構えていた。日向なら抜けるだろうギリギリの道を、あえて作っていた?いや、作らせていたのか?…
「クソクソクソクッッソかっけえっ‥。」
…研ぎ澄まされていく空気。取り残されるな。置いて行かれるなんて、もったいない…
『ハイキュー』影山の脳内言葉と、西谷夕の言葉と脳内言葉です。
『劇場版ハイキューゴミ捨て場の決戦』
公開から3日間で、興行収入は22,3億円、動員数は152万人を記録しました。
2022年公開『THE FIRST SLAM DUNK』12億円
2021年公開『劇場版呪術廻戦0』26億円
2020年公開『劇場版鬼滅の刃無限列車編』46億円
過去のデータ(公開3日間の興行収入)と比較し『ハイキュー』の凄さを確認しようとしたら、それ以上に日本のアニメの凄さ、否、強さを知る事になりました。
そして、いずれも『JUMP』作品。
「月の下に星は集う」
『食戟のソーマ』の言葉通り、世界一競争の激しい週刊誌という月の下に星は集います。
ボストン大学のウィリアム・サミュエルソンとハーバード大学のリチャード・ゼックハウザーが行った研究を紹介します。
対象者は、カリフォルニアの電力会社管内に住む人々です。
プラン1:プラン2よりも安定性は高いが、料金も高い
プラン2:プラン1よりも安定性は低いが、料金は安い
ここで、それぞれの加入者グループに安定性と料金のバランスが異なる6つの料金プランを提示しました。
最も価格の高いプランは最も安定性が高く、最も価格の安いプランは最も安定性が低く、さらに提供したプランには上記の2つのプランも含まれています。
すると、以下の結果が出ました。
プラン1の加入者:60%がプラン1のまま
プラン2の加入者:58%がプラン2のまま
新たな選択肢が用意されたにも関わらず、いずれのプランの人達も、現状のプランを維持しました。
意識をしないと現状維持を選択する人の心理を「現状維持バイアス」と呼びます。
「現状維持バイアス」による影響を、本人が意識する事はありません。
また、この心理的バイアスを受けた選択は、思考を重ねた結果でもありません。
「何か変えると失敗するかもしれないから、そのままにしておこう」という後ろ向きの選択を、無意識の中でしているのです。
社会が変化する現代においては「慣例に従う事は危険(リスク)」です。
勿論、思考を重ねた結果、現状維持を選択する事もあります。
思考を重ねる事もせず、無意識的に現状維持を選択する事を避けるべきなのです。
「豪快に決まったエース東峰のバックアタックー。」
「リベロ西谷君、レシーブの後、BA(バックアタック)の助走路を素早く空けましたね。」
「助走路ですか?」
「烏野は複数で攻撃を仕掛ける事が非常に多いわけですが、今西谷君は、難しいボールを見事上げただけでなく、周囲の次の動きも解って或るいは予想して、後衛スパイカーの邪魔にならない位置へ素早く移動したんですね。自分が拾って終わりじゃない。如何に次へ繋ぐか。バレーボールの根幹ですよね。些細な動きなんですが、レベルの高さを物語っています。」
「ナイスレシーブ。」
…彼だって相当レベルの高いリベロなのに、慢心するどころか、ひたすら上だけを見てる…
…あれから、お前はずっと怖えな。夕。…
…敵であると同時に、互いが互いの師…
『ハイキュー』実況の解説の言葉、影山の言葉、夜久の邂逅と脳内言葉です。