『ハイキュー』主役の日向は、エースでもなければ、司令塔セッターでも、チームを救うリベロでもありません。
日向のコート上の役割は、最強の囮です。
私は、主役が強すぎる漫画は好きではありません。強敵を倒すのが主役ばかりであると、そこで読み進めるのを辞めてしまいます。
『ハイキュー』に惹かれる1つの要因として、主役が強すぎないことがあります。
「ロメロのフェイントも、星海のエンドラインも、日向誘って打たせたぞ‥⁉コースに入る、ブロックを警戒する、フェイントを警戒する、いくつかの守りの選択肢の中から俺はこう守るよって見せて‥その逆を突かせる。日向とうとう自分で自分を囮にした‥!」
烏野高校元キャプテン澤村の言葉です。
高校時代、影山というセッターがいるからこそ、飛ばせてもらうことが出来、それにより最強の囮にもなることが出来た日向。
高校卒業後、単身ブラジルに渡り、影山がいなくても戦えるよう個の力を磨き、成長した日向は影山でなくても、活かすことが出来る選手となりました。
そして、最強の囮は攻撃だけでなく、守備において自分自身を囮にすることにより、進化しました。
「飛べ」烏野高校のコンセプトです。