「あったかい布団で、ぐっすり寝る。こんな楽しい事があるか。」
『ドラえもん』のび太の言葉です。
♦寝たくないのに、無理に寝なければいけないというルールはない
「夜寝られなくて…。」
高齢者から、よく出てくる言葉です。
母数は少ないものある研究によれば、介護認定を受けている高齢者の35%は、睡眠薬を服薬しているというデータもあります。
高齢者が寝られない理由は、2つです。
①昼寝が長過ぎる為
②心地よい疲労感を感じる程、脳も身体も心も動かしていない為
加齢による生理的変化や身体的要因・社会的要因等、理由を探れば多々出てきますが、私の結論は、上記の2つです。
また、私は、高齢者が何故寝られない事を不安に思っているのか・心配しているのかが、疑問です。
彼ら彼女らの多くは、仕事をしているわけでも、勉強をしているわけでも、子育てをしているわけでもありません。
つまり、朝きちんと起きて、会社に行く必要も、学校に行く必要も、子どもを幼稚園に送り届ける必要もないのです。
私の結論は、高齢者はそもそも寝れない事を心配する理由等はなく、それでも心配であるのなら、日中に、心地よい疲労感を感じる程度に脳と身体と心を動かし、昼寝を20分にする事です。
「寝れない」と訴えている高齢者程、日中ソファーに寝ころびながら、惰性でテレビを観ながら、1時間も2時間も昼寝をしています。
「眠い。」
『ブルーロック』凪の言葉です。
♦睡眠は生命を維持する為に、死から借りるものである
高齢者に限らず、ベッドに入っても中々眠れないと感じている日本人は、多いです。
厚労省の国民健康・栄養調査によると、日本人の成人の5人に1人が、慢性的な不眠に悩んでいるそうです。
深刻な睡眠障害は除き、中々眠れない程度の不眠の原因は、脳・身体・心の体力が、余っている事にあります。
体力が余っているのであれば、中々眠れない事は、当然の事です。
ーでは、どうしたらよいか?ー
体力を、使い切ればいいのです。
旅行先で、いつもよりぐっすり眠れた経験は、ないでしょうか?
この理由は、ホテルのベッドの寝心地が良いだけではありません。
日中に、脳も身体も心も使い、体力をフル稼働させたからです。
☆知らない土地を、歩き回る
★知らない人と、コミュニケーションを取る
☆知らない料理に、挑戦をする
旅行は、このようにして、心身のエネルギーを、ひたすら消費していきます。
すると、ホテルに戻った頃には、体力は、殆ど残っていません。
脳も身体も心も、シャットダウン=睡眠を、急んできます。
その為、旅行先では、熟睡が出来るのです。
「何人たりとも、オレの眠りを妨げる奴が、許さん。」
『SLUM DUNK』流川の言葉です。
♦心地よい疲労感こそ、最高の睡眠薬である
普段の日常生活でも、同じです。
☆プレッシャーの掛かる重要な仕事をやり遂げた日
★1日10時間勉強をした日
☆初デートで、相手の身振り手振り言葉に全神経を注いだ日
脳も身体も心も使い切った、そんな1日の終わりには、心地良い疲労感が、訪れます。
その日、あなたは、完全燃焼したのです。
この充実感は、どんな睡眠薬よりも、強力な作用をもたらします。
寝つきの悪い夜が続く時は、1日の過ごし方を見直すチャンスです。
☆仕事で、結果を出す事が出来ているだろうか?
★今日、1つでも何か新しい事に挑戦出来ただろうか?
☆新しい知識を、学ぶ事が出来ただろうか?
いかがでしょうか?
眠れないという人は、上記のような行動を、日中に出来ていないのではないでしょうか?
逆に、これらの事が出来ていれば、眠れない生活とは、無縁の生活を送る事が出来ます。
「世界一の奴らかて、同じ事ずーっとやっとったら、すぐ世界一から引きずり下ろされんねん。日本一にもなってへん俺らが、去年を昨日を守って、明日何になれる?何かひとつでいい。今日、挑戦しいや。」
…全国2位が何やねん。2位?3位やったっけ?どっちでもええわ。昨日の事や…
…昨日は、もう消化した。たくさんの昨日は、もう筋肉になっとる…
…今日、何をする?…
『ハイキュー』稲荷崎高校‥思い出なんかいらん‥のプロローグです。
夜眠りに就く時に「今日はやりきった」と思えるような1日を過ごす事が、不眠に対する最も効果的な処方箋です。
睡眠も、筋トレと同じです。
最高の疲労が、最高の回復をもたらします。
良い眠りこそが、良い人生を作ります。