お客様の満足度とお客様の利益

 私達の業界では「利用者の為に。」という言葉を使う方がいます。

 この言葉を使う方は、自身の利益の為に使っている人か、若しくはその言葉を使えば波風が立たないと考える公務員かのどちらかです。

 私は、上記の言葉を頻繁に使う人がいたらその人は危険だなと判断します。その理由は、それは当たり前のことだからです。トイレに行く時に「トイレに行く。」等と当たり前のことを言う人はいません。もしかしたら、そのようなことを求める会社もあるのかもしれませんが、そのような会社は居心地が悪そうです。

 ただ、「利用者の為に。」という言葉を深く考えていると、ある仮説を思いつきました。

 私達が、スーパーで買物をする時、レストランで食事をする時等に、評価する基準は、満足度です。

 満足度には、値段や味、お店の立地、接客態度等が含まれます。これは、消費者の主観です。

 言い換えれば、お店側は「お客様が納得する値段や味、場所で、不満に感じない程度の接客をしていればそれでいい。」と捉えることも出来ます。

 たとえ、お客様が健康に良くない食品やメニューばかり選択したとしても、お店側は注意等しません。その証拠に、貧困な人程、炭水化物の摂取量が多いというデータが出ています。たしかに、食パンばかり食べていればお腹は満たされますし、財布にも優しいです。

 これに対し、お客様に知識や知恵を提供する人達が、追い求めるのは消費者の利益ではないかと考えます。

 知識や知恵を提供する仕事は、お客様と会話をし、たとえ満足度が落ちたとしても、健康に注意を促したり、お客様自身で出来ることは自身で行ってもらうよう導いていきます。お客様の要望をただ聞くだけの方が波風は立たず、その場は楽ですが、それではお客様の利益には繋がりません。

 もちろん、その中で批判が出ることもあります。しかし、その批判を受け止め、一緒に考えていくことが、知識や知恵を提供する人の仕事です。その中で、明らかにおかしな批判をしてくる人とは、関係を終了すればいいと思います。

 「利用者の為に。」という言葉を深く考えると、世の中の仕事は、お客様の満足度の為の仕事とお客様の利益の為の仕事の2つに分かれていることに気づきました。