そんなこと、思ってもないくせに

 

 

 「ウチの客で、第二九龍から追い出された奴がいてね~。おっウワサをすれば!」

 

 

 「よォグエン!仕事終わりかい?」

 

 「あぁ。今夜はやけに冷えるな。いつもの。」

 

 「アイヨ。今ちょうどお前の話をしてたんだよ。九龍から追ん出された奴ってなw。」

 

 「ははっ。」

 

あとグエンはともかく、みゆきちゃんをアニメ化や実写化していいんですか!?.. | Nezumi さんのマンガ | ツイコミ(仮)

 

 

 「お兄さん、見ない顔だね。一人?」

 

 「なんだよグエン。来て早々ナンパかぁ~?手が早ェなァ~!」

 

 「人聞きの悪いこと言うなよ!」

 

 

  『九龍ジェネリックロマンス』バーのマスターとグエンの会話です。

 

 

 

 

 

  ♦耳は2つあるが、口は1つしかない

 

 

 向かい合わせに座る事を、心理学では「対決姿勢」と呼びます。

 

 この姿勢は、緊張感が生まれやすく、意見の一致、否、肯定的な意見の交換を、難しくするポジションであるとされています。

 

 

 互いに、目に映る景色が反対になる事で、意見が一致しにくくなるのです。

 

 討論番組で意見を白熱させたり、面接の場面等には、緊張感を作る事が出来るとともに、それにどのように対応するのかを図る事が出来「対決姿勢」は、いい姿勢となります。

 

 

 しかし、心を開いて、話して貰いたい時には「対決姿勢」は、向いていません。

 

 

 

 

 

 「いいねぇイケメンは。その上、器用でえ人生なんでも思い通りだろ!」

 

 「そんなことないさ。俺なんて、ただの器用ビンボーで、その日暮らしの運の悪い男だよ。マスターが思うほど、いい人生じゃない。急に住む場所も失っちまうしな。」

 

 「ハハハ!ちげーねェ!」

 

九龍ジェネリックロマンス – 【第37話】 raw

 

 

 「‥一人です。今日は大切なものを壊してしまって、どうしても飲みたい気分だったんです。」

 

 「そいつは、災難だったな‥席、はずそうか?」

 

 「かまいませんよ。」

 

 

 「‥な、なァ、場所変えない?良い店知ってるんだ。アンタに、この店は似合わないよ。」

 

 「案内してください。」

 

 

  『九龍ジェネリックロマンス』マスターとグエンの会話、そして、みゆきとグエンの会話です。

 

 

 

 

 

  ♦殆どの人は、理解しようと聞いているのではなく、どう答えようとして聞いている

 

 

 恋人が、カウンター等で、横並びに座る事があります。

 

 これを心理学では「愛の姿勢」と呼びます。

 

 

 隣合わせで座る事で、見るものが同じになり、意見が一致しやすくなる、否、肯定的な意見の交換をする事が出来るようになります。

 

 ただ、初対面の相手や仕事の場では、気恥ずかしさもあり、あまりお勧め出来ません。

 

 

 

 

 

 「え!?薄着じゃない!?寒くないの!?」

 

 「寒いです。」

 

 「店近いけど、それ、はおってなよ。」

 

 

 「なんかアンタ、危なっかしいな。」

 

 「何がですか?」

 

 「この辺りは、治安もあまり良くないし、そんな所をそんな仕立ての良いシャツ一枚で、しかも一人で飲んでるなんて‥さっきの店でもアンタのこと、よからぬ目で見てた奴がいたの、気づいてたろ?」

 

 「全く気づきませんでした。」

 

九龍ジェネリックロマンス – 【第103話】 raw

 

 「ちょっと危機感足りないんじゃないの?自分で言うのもナンだけど、俺なんかに声かけられてホイホイ付いて来ちゃうしさ。」

 

 「俺なんか?」

 

 「そうさ。」

 

 「器用ビンボーで、その日暮らしの運の悪い男でしたっけ?」

 

 「え?」

 

 「さっき店で、バーテンにそうおっしゃってたでしょう。」

 

 

 「そんなこと、思ってもないくせに。」

 

 

  『九龍ジェネリックロマンス』グエンとみゆきの会話です。

 

 

 

 

 

  ♦自分を抑えなければ、人の話は聴けない

 

 

 お勧めは、カウンセラー等が使っている斜め45度の角度、ハの字で座る方法です。

 

カウンセリング エステ」の3613点のロイヤリティフリー画像、写真素材、絵 | Shutterstock

 

 この座り方は「対決姿勢」程、緊張せず「愛の姿勢」程、馴れ馴れしくありません。

 

 仕事に限らず、初デートの時や、まだ慣れていない時期の親戚や友人等との、時間の過ごし方においても、お勧めの座り方です。

 

 

 

 座り方により、会議を、あなたの思い通りに進める方法があります。

 

 会議においても、座る位置により、関係性が変わる事が、証明されているのです。

 

 

 

 

 

 「そんなこと、思ってもないくせに。」

 

 

 「差し詰め相手からの嫉妬を事前に回避するためのポーズ、君の処世術なのでしょう。」

 

 「ですが、それは相手の人間性をはなっから信用していないということになる。自分の魅力を偽って築く人間関係に意味があるとも思えない。」

 

 

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 「相手に対しても、自分に対しても、失礼な行為だ。クセになる前に、やめた方がいい。」

 

 

  『九龍ジェネリックロマンス』みゆきの言葉です。

 

 

 

 

 

  ♦喋るより、聞く方が、もっと知的だ

 

 

 会議においても、座る位置によって、関係性が変わる事が証明されています。

 

 これは「スティンザー効果」とも呼ばれており、アメリカの心理学者・スティンガーが、会議中に見られる集団心理を、研究したものです。

 

 

 

  ★正面に座る人は、ライバル心や反対意見を持っている

 

  ☆隣に座る人は、物理的距離が近くなり、心理的距離も近くなり、味方になってくれる

 

  ★斜めに座る人は、緊張感が緩和され、衝突が起こりにくく、味方でも敵でもないフラットな関係が期待出来る

 

 

 

 いかがでしょうか?

 

 あなたにも、思い当たる会議の場面が、いくつかあるのではないでしょうか?

 

 

 

 会議で対立しそうな相手とは、横若しくは斜めの位置に座るのが、お勧めです。

 

 仕事では、会議が始まる前から、交渉が有利になるポジションを取っておく事が、大切です。

 

 

 

 

 

 「ここですか?」

 

 

 「?入りましょう。」

 

 「ちょっとまって!‥参ったな。オニーサンには、どんな嘘ついても見抜かれちゃいそうだから、白状する。この店は、別に良い店なんかじゃない。」

 

 

 「本当はもっと他に良い店があって‥ホテルのラウンジだけど‥あ、いや別にやましい気はなくって‥ってこれも嘘‼」

 

 「本当は下心アリアリで、良い店に誘いたいんだけど、給料日前でマジで金がなくって、でも絶対にアンタを逃したくないから、今日の所はこの店でおごらせて欲しい‼」

 

 

九龍ジェネリックロマンス – 【第103話】 raw

 

 「はははは!ずい分と正直に白状したな!」

 

 「‥フン、今日の所はとは、お行儀のいいことで。けれど、私はこう見えても、育ちが悪くてね。」

 

 

  『九龍ジェネリックロマンス』みゆきとグエンの会話です。