アルツハイマー病の予防に光

 アルツハイマー型認知症は、記憶や運動の能力に障害がでる病気です。  私も仕事柄多くのアルツハイマー型認知症の方と関わってきました。  たとえば、「名前を教えてください。」という質問に対し、真剣な顔で「ないね。」等と答えたりします。  この病気は、脳内に「アミロイドBペプチド」と呼ばれる分子が蓄積し、脳の神経細胞を死滅させることで発症すると考えられています。  アルツハイマー型認知症の治療法は、いまだ開発されていません。  現在、理化学研究所等でも治療法の開発が検討されています。  人工的に遺伝子を改変したアルツハイマー病のモデルマウスの中で、偶然「アミロイドBペプチド」が蓄積しないマウスがいました。  このマウスには、「アミロイドBペプチド」が蓄積しない何らかのロジックがあるのかもしれません。  このマウスの遺伝子解析により、アルツハイマー型認知症の原因物質の脳内への蓄積をおさえるDNAの領域が特定できるのではないでしょうか。  小さな遺伝子領域の働きに着目することで、アルツハイマー型認知症の予防が可能になるかもしれません。