アーニャがね、よく言うんですよ。危ない目に遭っても、ははが助けてくれるから大丈夫だって。あの子が笑顔ではしゃいでいられるのは、ヨルさんが安全基地になっているから32

 

 

 …千夏は、大人しい子に育ったと思っていた…

 …小さい頃の溌剌(はつらつ)さは落ち着き、むしろ人見知りで、真面目で、1人で何事も解決できる強い子だと…

 

 …だから、誰かにあんな風に感情を見せる子だと思わなかった…

 …「大喜くんがいてくれたから、苦しい時も踏ん張って頑張ってこれた‥。」…

 …この子のおかげか…

 『アオのハコ』千夏の父の脳内言葉と、父に過ぎった千夏の言葉です。

 

アオのハコ #131 感想 千夏先輩、一緒に戦いませんか? - ダイブログ

 

 

 

 

  1位:子育てに対する経済的な負担:55,6%

  2位:自分の自由な時間が持てない:46,0%

 

 内閣官房の調査による「子育てをしていて負担に思う事」の1位と2位です。

 

 経済的な不足に加え、時間の不足は、子育て世代にとって、深刻な悩みです。

 

 

  ♦世の中で、最も大切な事は、何でしょうか?

 

 私は、上記の問いに20代の頃から「時間」と解答をしており、その解答は、現在でも変わりません。

 最強の魔法も「時間魔法」であるという解答も、現在でも変わりません。

 

X-এ ブラッククローバー名言・名シーン画像まと: "頂点にたつためには・・・ サラリーマンも一緒だね。  https://t.co/1tUAPz5IUt" / X

 

 しかし、子育てをしていると、自分の時間を確保する事は、困難を極めます。

 本・漫画を読む頻度は減り、アニメ・映画を続けて観る事等出来ず、映画館・劇場に足を運ぶ事も出来なくなります。

 勿論、その代わりに感じる子育ての喜びがある事は確かですが、子育ての喜びを感じるからとって、自分や夫婦だけの時間がなくなってよいのかという話は、別問題です。

 

 

 子どもの教育にお金を支払う事同様、子どもの教育に時間を掛ける事も、親が子どもに対して行う投資です。

 この投資を「時間投資」と呼びます。

 

  ☆勉強への時間投資

  ★体験への時間投資

 

 子どもの教育に対する時間投資は「勉強への投資」「体験への投資」に大別する事が出来ます。

 

  ☆勉強への時間投資:絵本を読む・宿題を手伝う等

  ★体験への時間投資:公園で遊ぶ・水族館等に行く等

 

 

 イギリスの生活時間調査のデータを用いて研究では、母親が行った「勉強への時間投資」「体験への時間投資」のそれぞれが、3歳・5歳・7歳時点での子どもの認知能力・非認知能力に与える影響を解明しました。

 

 その研究成果の前に、現代を生きる人であるのなら「どうして母親だけなのか?」という疑問が浮かぶでしょう。

 データが取られ始めた1990~2000年頃には、子育ては母親がするものという世界観が定着しており、まだ父親は仕事をするだけという事が許された時代でした。

 現代では、父親が子育てをする事は当たり前になってきている為、徐々に、子育てに関する父親のデータも収集されてきています。

 研究からも、時代の価値観の変容を感じ取る事が出来る事は、面白いものです。

 

 

 母親の時間投資は「勉強」「体験」を問わず、子どもの認知能力・非認知能力を高めます。

 

  ☆勉強への時間投資→認知能力を高める

  ★体験への時間投資→非認知能力を高める

 

 ただ、勉強への時間投資も非認知能力を高めますし、体験への時間投資も認知能力を高める事が、証明されています。

 

  ♦何故、体験への時間投資が、認知能力を高めるのでしょうか?

 

 様々な体験をする事で、考える力が身に付き、その考える力を基に勉強に取り組む事が出来るからです。

 

 

  ♥時間投資の効果は、子どもの年齢が小さい時の方が大きい

 

 特に「勉強への時間投資」において、顕著です。

 

 子どもが3歳時点では「勉強への時間投資」の効果が大きいですが、7歳時点ではその効果は殆ど0になってしまいます。

 

 しかし、3歳時点での「勉強への時間投資」の効果は、子どもが年齢を重ねていっても、持続する事が証明されています。

 3歳時点で行われた「勉強への時間投資」は、言葉の発達にポジティブな影響を与えます。

 これが基になり、5歳・7歳時点での認知能力を伸ばす事に繋がるのです。

 

 

 上記のように、子どもの年齢が小さい時の時間投資の効果は、子どもが年齢を重ねていっても持続します。

 そして、持続力が高いのは認知能力よりも非認知能力です。

 

 この続きは、また明日。